2024年6月、RPAテクノロジーズ株式会社は、会社統合の上、オープン株式会社へ社名を変更予定です。
 
 
 

BizRobo! ブログRPA関連のお役立ち情報をお届けします

RPA導入の課題は?よくある課題の原因と解決方法について解説します!

いいね いいね 0
読み込み中...

ビジネスプロセスの自動化は、現代の競争激しいビジネス環境において重要な要素となっています。

特に、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入は、業務効率の向上と生産性の向上を実現する上で重要な手段となっています。

しかし、RPA導入時に様々な課題に直面し「うまく導入が進まない」という話しを耳にすることがよくあります

本記事では、RPA導入時によく遭遇する課題について、その背景にある原因や課題に対する解決方法について解説します。これから、RPAの導入を検討している方への参考になれば幸いです。

課題解決のヒントが詰まっている、下記お役立ち資料のセットもぜひご覧ください。

RPA導入の課題とは?

RPA導入の課題とは?_画像

では、さっそくですがRPAを導入する時に発生する課題について解説をします。

よく発生する課題を3つ挙げて「なぜ」その課題が発生するのか背景も含めて解説をします。

どの業務に自動化を適用すればいいか基準が分からない

一般的にRPAは「生産性を向上し人件費が削減できる」「24時間365日休まず稼働できる」「長時間かかる業務が置き換えられて楽になる」などのイメージがあります。

その好都合なイメージだけが先行してしまい「RPAを導入すれば効率化ができる」という考えから、どのような業務に適用するかを深く考えず進めてしまうケースが散見されます。

原因としては、自社の「どういう課題を解決したいのか」といった目的が曖昧になっている可能性があります。

RPAは便利なツールではありますが、「ルールが決まっている業務に適用する」「複雑な分岐を伴う業務には向いていない」など特性があります。

また、矢野経済研究所によれば、RPAの市場規模が2019年には529億7,000万円(前年度比56.7%増)、2023年度には1,520億円まで成長することが見込まれています。

そのような市場規模の拡大を背景に、会計業務など「業種に特化した」機能を備えた製品など、さまざまなジャンルの製品がリリースされています。

このことから、導入前には「自社の解決したい課題は何か」「解決できるRPA製品はどれか」「どの業務に適用するのか」などを検討し、あらかじめ決めておくことで「どの業務に適用するばいいか分からない」という状況に陥ることは無くなります。

RPAを使用したロボットの開発方法が分からない

RPAツールの特徴の一つとして「プログラミング知識は不要」と言われることがあります。

確かに、プログラミングの知識は不要で簡単に操作ができたり、シナリオ設定が容易にできる製品が多数存在しています。

しかし、簡単に操作ができるといっても、全てのロボットを「感覚」だけで操作し開発を進めることは難しく、ツールを使いこなすためには学習が必要不可欠です。

RPAの導入を検討する際には、サポートとしてeラーニングなどの学習環境が準備されているかを確認しておきましょう。

また、他にも「YouTubeでの操作解説動画」や、オンラインの「セミナー」などベンダーによって提供しているサポートはさまざまありますので、自社に必要なサポートを提供しているRPAベンダーを選定しましょう。

期待していたほど効果が出ていると感じられない

RPAはツールさえあれば、さまざまな業務を自動化でき「生産性の向上」や「精神的な負担軽減」などの効果がすぐに表れるかと言えば、現実にはすぐに効果が出ないこともあります。

原因として考えられる理由を、2つ挙げて解説していきます。

業務の可視化が出来てない

導入前のタイミングで「自動化を適用する業務」の選定ができておらず、実際に導入してから急いで検討を開始するような状況になるため、自動化を適用してみると「人の判断が必要」や「複雑な分岐」が存在していたことで、想定していたよりも自動化が出来ず効果的な生産性向上に繋がらなかったため、期待していたほどの効果が出ていないと感じてしまいます。

社内でRPA活用の意識が統一されていない

RPAの導入はスモールスタートが基本のため、はじめはIT部門の業務や定型業務が多い部署を対象に進めていくケースが多いですが、そこからスケールアウトしていくには各部署の協力が必要になってきます。

RPAは結果だけみると業務時間が短縮され業務効率化に繋がる活動ですが、プロジェクト全体でみると「はじめに業務可視化」をしたり「フローを整備したり」など開発するまでの準備に時間を要し、作業をしている人の協力が活動です。

そのため、自動化をするには普段の業務にプラスして時間を捻出する必要があり、社内でのRPA活用に関する意識が統一されていることが必要不可欠な活動になります。

社内で意識が統一されていない場合「協力を得られた業務」にしか自動化を適用できないため、効果が出ていないと感じてしまうケースがあります。

事例別よくあるRPAの課題

事例別よくあるRPAの課題_画像


続いては、上記で解説したような課題が要因となり、発生する事例について解説をします。

事例①:初回の自動化対象は選定できたが継続しない

状況としては、導入前に自動化の対象としたい業務については選定できているが「どれぐらいの規模でRPAを適用するのか」や「自動化の優先順位」などが検討できていないことで、継続したRPA活動が実施できないケースです。

原因は、RPA導入前に「RPAの活動指針」や「業務の可視化」の検討が出来ていないことですので、RPAを導入する際は必ず検討事項として取り組みましょう。

そうすることで、「効果が高く自動化しやすい」業務から優先順位を設け自動化が適用できるため、継続して効率的なRPA活動を行うことができます。

事例②:限られた人しか開発できない

状況として、RPAを使用してロボット開発をできるメンバーが、IT部門やRPA導入時に携わったメンバーなど限られた人しかおらず「開発したいロボットが滞留」してしまったり「トラブル対応が追い付かない」など、RPAの活用が効率的ではないケースです。

対応策としてはRPAを導入する前から「どんな育成プランで開発メンバーを育てるのか」を検討しておく必要があります。

導入して間もない頃は大変かもしれませんが、ロボット開発と同時に育成も進めることで結果的には効果的にRPA活用が行えるようになります。

また、継続的に育成がスムーズに進むようにマニュアルなどを整備していくことも大切です。

事例③:どれぐらい効果が出たのかを正しく把握できていない

状況として、RPAを導入し自動化を適用したものの、かかった費用に対し「どれぐらい効果が出ているのか」を正しく把握できていないケースです。

原因は、RPAの導入検討タイミングで「どういった指標で効果を図るのか」について検討ができていないことが考えられます。

自動化したい業務の選定をした時に、その業務に「どれぐらいの工数がかかっているのか」について計算しておきます。

そこから、RPA導入にかかったコストなどと比較し「どれぐらいの効果が出ているのか」を計算をして効果を算出しましょう。

事例④:運用が定まっていないため、トラブル時に工数がかかる

状況として、RPAを運用している時に稼働しているロボットに対し「参照しているシステムに変更があった」や「想定していないエラーが発生した」などの理由でトラブルが発生したときに、対応するための運用フローが定まっておらず、トラブル対応に工数がかかってしまうケースです。

トラブル対応のフローは検討しきれない場合も多いですが、例えばエラーが発生した場合は「どんなエラーメッセージ」「どこの画面で止まっている」「何か直前に変更したか」などをエラー発見者にヒアリングするといった運用を検討しておくことは可能です。

発生する可能性のあるケースについては、あらかじめ挙げて対応方法を検討しておきましょう。

また、想定しきれていなかったトラブルが発生した時は、対応後に運用マニュアルなどを更新し次に備えるようにしましょう。

課題に対する解決策7選

課題に対する解決策7選_画像

次は、上記で解説した課題に対する解決策について、7つ挙げて解説します。

導入の目的を明確にする

RPAの効果を最大限にするために必要なことは「なぜ、RPAを導入するのか」という「導入の目的を明確」にすることです。

導入の目的が曖昧だと、どのRPAツールを選定すれば良いのか、どんな業務に自動化を適用すればよいのかなどが分からず、無駄なIT投資となってしまう可能性があります。

そのため、まずRPAを導入するという目標の根底にある「自社の課題」と「それを解決することで得られるメリット」について明確にしましょう。

それぞれを明確にすることによって「どんな業務を自動化するのが適切なのか」「どんな優先順位を付けて対応する必要があるのか」が決まってきます。

したがって、RPA導入の目的を明確にしておくことは、多くの課題に対応できる解決策になります。

業務を可視化しておく

上記で解説をした内容ですが、RPA導入時には「業務を可視化」しましょう。

RPAツールには「ルールが決まっている業務に適用する」「複雑な分岐を伴う業務には向いていない」などの特性があります。

また、RPA製品は数多くリリースされていて、その製品ごとにも特徴がさまざまあります。

そのため、あらかじめ自社の業務を可視化し分析しておくことで「この業務を自動化するためには、こんな機能が必要」や「この機能があれば効果的な自動化ができそう」などを検討する事ができ、無駄なIT投資を防ぐことができます。

また、あらかじめ可視化しておけば「RPAツールでの自動化が容易で効果が高い」などの分析も行えるため、効果的なRPA導入を行うことができます。

費用対効果を測る基準を明確にする

費用対効果[ROI (Return on Investment)]とは、特定のプロジェクトに対して投入した費用に対し、得られる利益やメリットがどれぐらいなのかを評価する指標です。

RPAを導入することによって、どれぐらい効果が出ているのかは数値を出して比較しなければ正確なことは分からないですし、効果を実感することもできません。

したがって、RPA導入前から「どんな基準で算出するのか」を明確にしておきましょう。

費用対効果を図るための指標として「定量的効果」と「定性的効果」があります。

一般的な費用対効果の算出方法はこちらを参照:
RPA導入における費用対効果は?評価カテゴリーから算出方法まで徹底解説

導入時にRPAエンジニアの育成プランも策定する

RPAエンジニアとは「RPAに関する業務を遂行するエンジニア」です。

業務の選定から、ロボットの開発、ロボットの運用・保守など、関わる業務は多岐にわたるため、育成プランを策定しておく必要があります。

育成プランを策定しておかないと、導入時に携わったメンバーしか運用が出来ず、突発的に病気などで業務ができない場合、途端にRPAが進捗しなくなってしまいます。

したがって、あらかじめ育成プランを策定しておき、RPAの適用規模に合わせて人員を準備しておきましょう。

運用ルールを決めておく

RPA導入前の検討では、どんな業務に適用するかなどがメインの検討事項となりがちですが、自動化適用後の運用ルールについてもしっかりと決めておく必要があります。

例えば、新規でロボットを開発する場合は「単体テスト、結合テストを経てテスト結果をダブルチェックし問題なければリリースをする」といったルールにするなど検討が必要です。

また、他にもロボット開発時のルールやエラー発生時のルール、データのバックアップのルールなど運用設計が必要です。

必要に応じてベンダーへ支援を依頼する

発生する課題について、基本的には自社で対応する必要がありますが、内容によってはベンダーへ支援を依頼することも大切です。

「導入の目的を明確にする」でも解説しましたが、自社にRPAを導入したのは「自社の課題」に対して解決することによる利益やメリットなどを享受することが重要です。

そのため「全て自社で対応しなければいけない」と視野が狭くなってしまい、導入の目的が「課題解決」から「RPA導入を進める」に変ってしまわないように注意が必要です。

状況によっては、RPAベンダーに支援を依頼し、空いたリソースを利用して本来の目的を達成するためのタスクを進めていきましょう。

スモールスタートで開始する

RPAはスモールスタートで導入を進めることが成功の鍵です。

はじめは、特定の部署に対して自動化を適用していき、そこで業務選定や開発のコツ、運用ルールについてブラッシュアップをし知見を深めていきます。

そのようにすることで、次の部署にスケールアウトするときにノウハウを生かすことができ、スムーズな導入規模の拡大が行えます。

はじめから、大規模な導入を進めてしまうとルールを一つ変更するのにも時間がかかってしまい、スムーズに対応を進めることができません。

また、プロジェクトが完了するまでにも時間がかかるため、工数に対し効果の実感が弱くなってしまいます。

そのため、最初はスモールスタートで身軽に実施し、その後規模を拡大していくことをおすすめします。

課題を乗り越え成功した事例

それでは、続いて課題を解決しRPA導入を成功させた事例についてご紹介します。

自社と同じ業界での成功事例がないかチェックしてみてください。

事例①:オンライン学習とコミュニティを活用し効果的な自動化を実現


全国で情報機器のLCM・リユース・リサイクル事業を手がける株式会社アンカーネットワークサービスは、DX(デジタルトランスフォーメーション)施策の一環として、 RPA導入を決定。

大口得意先のリース会社に対する生産が完了した物件の報告業務や、最大3時間以上をかけて毎日処理していた派遣社員の退職に関する付随作業などのほとんどを自動化。

13業務で合計18体まだ拡大しソフトウェアロボットが稼働中。

また、RPA開発担当者はプログラミング経験はなく分からないことも多くあったが、ベンダーがサポート環境として準備していた「eラーニング」や開発に関する相談ができる「コミュニティスペース」を活用し対応を進めることができた。

>>詳しい導入事例を知りたい方はこちらをクリック

事例②:自社開発のRPAに転換し社内定着の課題を克服

八尾トーヨー住器株式会社は、大阪府の建築資材販売業・建築工事業等を営む企業。働き方改革の一環として2019年にRPAツールを導入したものの、開発外注で対応していたため、エラー発生時の原因特定が遅れるなどして定着には至らなかった。

社内定着の課題に直面した同社は、社内開発主体のRPA運用に転換することを決め、基幹システム更新に携わった経験のある人材を採用。同様に、AI-OCRの導入で接点があったRPAテクノロジーズ株式会社のRPAツールであるBizRobo!に着目し導入を決定した。

売上処理や管理会計向けのデータ取得、入金消込の基幹システムへの反映など、約20業務で稼働することに成功し、累計1,300時間超のリソース創出を実現。従来の社内定着の課題も、BizRobo!の処理速度や安定性、スケジュール実行などの機能面で解決した。

>>詳しい導入事例を知りたい方はこちらをクリック

RPAツールに迷われている方は

導入時の支援が充実しているRPAを選ぶなら「BizRobo!」がおすすめです!

BizRobo!では、導入時の課題へ支援するサポート体制として、さまざま準備をしています。

BizRobo

RPAやDXについてのWebセミナー・イベント

Webセミナー

RPA導入検討者向けに、参考になるWebセミナーやイベントを随時開催しています。実際に導入されている企業の担当者様がゲストとして登壇するため、ネットでは知ることができないリアルな情報を入手できます。オンデマンド配信も提供しているため、見逃した配信も簡単お申し込みで閲覧することが可能です。

全国各地で開催されているイベント情報も確認できますので、導入を悩まれている企業の担当者様は下記よりぜひご覧ください。

BizRobo! eラーニング

BizRobo!を使用するにあたって必要な知識を体系的に学ぶことができる学習コンテンツです。

「開発者向け」「運用者&推進者向け」「経営者向け」など、受講する立場によってもコースが分かれており、開発者だけの学習コンテンツだけではなく「RPAに関わる全てのメンバー」がRPAを学び理解できるeラーニングが準備されています。

BizRobo! TV

こちらも、BizRobo!を使用するにあたって必要な知識を体系的に学ぶことができる学習コンテンツで動画として纏められたものです。

「①ロボット開発の準備をする」といった、RPAを使いだすためのコンテンツから、ロボットを開発するための学習コンテンツまで用意されています。

【RPAツール・BizRobo! 開発チュートリアル】①ロボット開発の準備をする

BizRobo!のユーザーコミュニティ

BizRobo!のユーザーコミュニティはBizRobo!ユーザーが会社などの枠に縛られず、情報共有やお悩み相談などコミュニケーションが取れるSNSサービスです。

開発で悩んでいる部分があれば、コミュニティに投稿し相談することができます。

まとめ

今回はRPA導入に関する課題や、その課題に対する解決策、課題を乗り越え成功した事例などについて解説をしました。

RPAは簡単に業務を自動化し、各企業の業務効率化を図るべく登場したツールですが、その導入にはいくつか課題点が存在します。

あらかじめ発生しうる課題について、対策を検討しておくことでスムーズな導入と効果的な業務効率化を図ることができます。

これから、RPAの導入を考えられている方は、今回の記事を参考にしていただき、効果的にRPAを利用するための一助になれば幸いです。