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Pythonはプログラミング言語の1つです。短いコードでさまざまな作業を自動化できるほか、幅広いツールとの連携が可能なため、プログラミングに詳しくない人でも活用しやすいといった特長があります。
うまく活用すれば、日々の雑務や事務作業をすべて自動化することも可能です。そこで本記事では、Pythonで自動化できることや具体的なおすすめツール(ライブラリ)を紹介します。
Pythonの学習方法や使用する際の注意点などについても解説します。ぜひ本記事を参考に、より快適な業務を実現してください。
目次
Pythonによる業務自動化とは
Pythonは、1991年に開発されたプログラミング言語の1つです(※1)。ソースコードが無償で一般公開されている「オープンソース」スタイルが特長。そのためコードの書き方(コーディング)さえ理解できれば、誰でも無料で任意のプログラムを作成できます。
たとえばExcelからデータを抽出し、任意の方法で計算するといった業務があるとしましょう。こうした作業も、Pythonでコーディングすれば自動化が可能です。このように、Pythonを使えばパソコン1つであらゆる業務の自動化を図れます。
Pythonによる自動化のメリット
Pythonを業務に活用すると、以下のようなメリットがあります。
・幅広い業務を自動化できる
・人件費が削減できる
・人為的なミスが減る
・社員のモチベーションを上げられる
一方でIT人材がいないと導入が難しいことと、導入にはコンプライアンスの確認が必須ではありますが、他に大きなデメリットはありません。
幅広い業務を自動化できる
Pythonは他のプログラミング言語に比べ、連携できるツールの幅が広いのが特長です。そのうえ、プログラミングに必要なコードも短くて簡単。そのため、プログラミング初心者にも扱いやすく、簡単に幅広い業務を自動化できるメリットがあります。
またオープンソースということもあり、開発者コミュニティも数多く存在します。手っ取り早くプログラミングできる「ライブラリ」も種類豊富。このように、使い勝手が良いのもPythonの魅力です。
人件費が削減できる
Pythonで業務を自動化すれば、人件費を支払う必要がなくなります。仮に、時給1,200円で1日6時間の事務作業をしている従業員がいるとしましょう。月に20日出社すると、月給は14万4,000円(1,200円×6時間×20日)となります。
つまり、この人の作業を丸ごとPythonで自動化すれば月14万4,000円、年間172万8,000円の経費削減につながるのです。なおPythonはオープンソースのプログラミング言語なので、使用料はかかりません。
人為的なミスが減る
Pythonは構築されたプログラムに従い、業務を確実にこなします。そのため、ケアレスミスが発生する心配がありません。データの照らし合わせや転記など、人為的なミスが起きやすい事務作業ほどPythonが役立ちます。
ミスがなくなれば、ミスの回収に要していたリソースの削減にもつながります。また業務の品質を高め、企業の信用を向上させる取り組みとしても有効です。
社員のモチベーションを上げられる
Pythonは成果につながらない業務や、退屈なルーティンワークを自動化できます。そのため、仕事に不満を感じている社員のモチベーションを上げることにもつながるのです。そして空いた手で、よりやりがいのある仕事に注力できます。
またIT化を積極的に進めている職場を、先進的で魅力的だと感じる人は多いでしょう。こうした意味でもPythonは、社員の愛社意識やモチベーション向上に役立ちます。
Pythonで自動化できる業務の事例
Pythonでは、以下のような業務が自動化できます。
①Excelやスプレッドシート操作の自動化
②Wordやドキュメント操作の自動化
③ファイルやフォルダ操作の自動化
④Webから自動で情報収集
⑤各種APIとの連携・自動化
上記は「名もなき業務」として、意外にも時間を要していることがしばしば。こうした作業をPythonで自動化すれば、より業務効率が向上します。
またPythonには、「ライブラリ」と呼ばれるコードのテンプレートのようなものが複数存在します。作業内容に応じてライブラリを活用すれば、一からコーディングするよりもずっと手間が省けるでしょう。ここではおすすめのライブラリも紹介します。
①Excelやスプレッドシート操作の自動化
Excelやスプレッドシート操作を自動化するには、「openpyxl」というライブラリが便利です。openpyxlを活用すれば、Excelやスプレッドシートに対する以下のような作業を、Python内で簡単にコーディングできます。
・既存シートの読み込み・データ抽出
・新規シートの作成・保存
・シートのコピー
・セルや文字の色・罫線といった書式の変更
・セルの範囲選択
・関数や値の挿入
・列や行を削除・追加
・グラフ描画 など
上記の作業を組み合わせてコーディングすれば、自動化の幅はかなり広がるでしょう。たとえば複数のExcelファイルデータを取りまとめたり、顧客ごとの提案書作成を自動化したりといったことが可能です。
②Wordやドキュメント操作の自動化
Wordやドキュメント操作を自動化したい場合は、「Python-docx」というライブラリを活用しましょう。Python-docxを使えば、Wordや.docx ファイルの作業を簡単に自動化できます。文章を作成するだけでなく、以下のとおりテーブルや画像の挿入も可能です。
・文書の新規作成
・段落の追加
・テーブル(表)の挿入
・画像の挿入 など
こうした機能を活用すれば、送付書や契約書、請求書などある程度テンプレートに沿った内容の書類を自動生成できます。
③ファイルやフォルダ操作の自動化
ファイルやフォルダの中から特定のデータを探す業務の自動化には、「glob」というライブラリがおすすめです。globを使えば、条件を満たすフォルダやライブラリを一括取得できます。資料探しの時間も大幅に削減できるでしょう。
またPythonのopen関数(コード:with open())を使えば、取得したデータを開いて編集する作業の自動化も可能です。
④Webから自動で情報収集
Webで調べものをしたり、データを抽出したりする作業は「Selenium」で簡単に自動化できます。Webでのブラウザ操作は「Webスクレイピング」と呼ばれ、Seleniumはそれを自動化するためのライブラリです。
Seleniumを活用すれば、以下のような業務を自動化できます。
・膨大な検索結果に対し、自動で全てのページに遷移し情報を取得する
・表示された情報を収集し、CSV ファイルに出力する
・ログインが必要な自社システムや外部サイトから情報を収集する
マンパワーでは膨大な時間がかかる業務も、Pythonを活用すれば一瞬で完了できます。
⑤各種APIとの連携・自動化
Pythonは、その他のさまざまなサービスと連携できます。たとえば「LINE Notify」と連携させれば、LINEで行う以下の作業が自動化できます。
・メッセージの自動送信
・スタンプの自動送信
・画像の自動送信 など
時間を決めてリマインドしたいときや、botを作りたいときなどに便利な機能です。このほかにもSlackやChatwork、freee会計など幅広いサービスと連携できます。使い方次第で、業務の大幅な効率化が図れるでしょう。
【応用編】Pythonならこんなことも自動化可能
ここまで、Pythonでできる単純作業やルーティンワークについて解説してきました。ここからは少し応用編の活用方法を見ていきましょう。Pythonを使いこなせば、以下の業務も自動化できます。
1. データの分析
2. レポート作成
3. 画像や動画データの編集
4. AI開発
5. アプリ開発
複雑な業務ほど、人の手で行うと時間がかかるうえミスが生じやすいもの。そこでPythonを活用し自動化すれば、時短になるだけでなく業務の精度も向上します。Pythonに慣れてきたら、こうした活用方法で業務改善を図るのもおすすめです。
①データの分析
集計したデータを分析したい場合は、「Polars」というデータフレームライブラリが便利です。データフレームライブラリとは、データ分析を目的としたライブラリを指します。
CSVファイルといった任意のデータを読み込み、Python上で表示。必要に応じて計算したりデータを編集したりできます。顧客の属性や発注内容を分析し、マーケティングや営業に活かせるでしょう。
②レポート作成
集計したデータを分かりやすく可視化したい場合、「plotly express」というライブラリが便利です。plotly expressは、データをさまざまなグラフや図として可視化することに特化したライブラリです。
なお「openpyxl」や「Python-docx」で、簡単なグラフや表は作れます。しかしplotly expressなら、以下のとおり幅広い図や画像の作成が可能です。
・散布図
・折れ線グラフ
・棒グラフ
・ヒストグラム
・箱ひげ図
・バブルチャート
・ツリーマップ
・バイオリン図
・ファセット
・アニメーション など
インサイドでのデータ分析にとどまらず、対外的な営業資料の作成自動化にも活用できます。
③画像や動画データの編集
Pythonを活用すれば、画像や動画データの編集も可能です。これには「OpenCV」というライブラリが便利でしょう。OpenCVを活用すれば、以下のような画像・動画編集業務も自動化できます。
・トリミング・リサイズ
・拡大・縮小・反転・回転
・図形や文字の描画
・色彩調整
・ノイズ除去
・物体検出
・別画像とのマッチング
・数値情報から画像データを新規作成する
単なる編集にとどまらず、複数の画像照合や解析といったこともできるのが特長です。
④AI開発
Pythonは、AI開発にも活用できます。AIは膨大なデータを機械が自動で学習し、その背景に法則を見出します。そしてその法則に基づきトライアンドエラーを繰り返し、さらなる学習を繰り返す仕組みです。
AIが読み取るデータはすべて数値で処理されます。そのため、膨大な計算を高速処理できるプログラムの実装が必要となります。そこで便利なのが「Scikit-Learn」や「NumPy」などのライブラリです。
これらのライブラリはデータ処理力に優れ、AI開発に便利な関数が多数格納されています。
⑤アプリ開発
Webアプリケーションの開発にも、Pythonは活用できます。その際便利なのが、「Streamlit」というフレームワークです。ライブラリとは違い、すでにアプリ開発に必要な骨組みが揃っているのが特長。
たった1行コードを書くだけでアプリの開発ができるほか、開発したアプリが動くかどうか確かめたいときの確認作業も簡単です。
またMacで利用できる開発補助アプリ「Dash」は、開発に必要なドキュメントをスピーディーに検索・参照できて便利です。有料ですが、こうしたアプリを活用してPythonをより使いやすく工夫するのも一つの手段です。
Pythonを使う際の注意点
Pythonを業務の自動化に活用する際は、以下の点に注意が必要です。
・セキュリティ面への配慮が必要
・スキルのある人材がいない場合導入が難しい
Pythonを導入する部署だけで検討すると、後からトラブルが起きる可能性があります。IT担当者や法務に関係する部署とも連携を取って、導入を進めていきましょう。
セキュリティ面への配慮が必要
Pythonは、パソコンへインストールして活用します。企業によっては、社用パソコンに外部のプログラムをインストールすることを禁止している場合もあるでしょう。そのため導入前には改めてルールの確認が必要です。
スキルのある人材がいない場合導入が難しい
Pythonの活用は簡単とはいえ、スキルのある人材がいなければ導入は難しいでしょう。もしくは、IT人材を確保するため、以下の対策が挙げられます。
・IT人材を新たに採用する
・自社社員にIT知識を身に着けさせる
しかしこの場合、かなりのリソースを割くこととなります。そのため、IT人材が社内にいない場合、コストパフォーマンス的にも導入を躊躇する企業が多いでしょう。
Pythonの学習が難しいと感じたら…
Pythonはほかのプログラミング言語に比べると使い勝手の良さが魅力です。しかし、まったく知識のない人が簡単に使えるものではありません。
「Pythonの学習が難しい…」「自社にPythonを使える人材がいない…」このような場合は、ぜひRPAツール「BizRobo!」をご検討ください。
RPAとは、「ロボティック・オートメーション・プロセス」の略称です。その名の通り、ロボットであらゆる業務を自動化できるツールです。ロボットをプログラミングして業務を自動化する点ではPythonと同じですが、使い勝手が大きく異なります。
とくにBizRobo!では、誰もが直感的にロボットを作れるよう、ユーザーインターフェースが整えられています。そのため、難しいコードを打つ必要はありません。
自動化したい業務を実際にやって見せたり、ステップごとにコマンドで作業を指示したり、感覚的にロボットを作成できるのが魅力です。
BizRobo!はIT知識なしで業務を自動化
BizRobo!の活用に、専門的なIT知識は必要ありません。また導入後は専任スタッフが丁寧にサポートするため、利用継続率も99.3%と非常に高いのが特長です。またこのほかにも、以下の魅力があります。
・ノンIT人材でも扱える直感的なUI
・幅広いサービスとの連携が可能
・無制限にロボットを増やせる
具体的な導入手順を知りたい人は、「RPA導入手順を解説|業種別の導入事例や導入の検討方法・費用・メリットも紹介」をご覧ください。
ノンIT人材でも扱える直感的なUI
BizRobo!は、IT知識のない人でも扱えるデザイン・使用感が魅力です。BizRobo!は、ドラッグアンドドロップといった基本的なマウス操作でプログラミングが可能です。
RPAでは自動化したい作業手順を「シナリオ」という設計書に起こし、学習させます。このシナリオを簡単に作れるのがBizRobo!の魅力です。シナリオ作成の具体的な方法については、「【図解】RPAのシナリオ作成手順!設計書の簡単な作り方や事例も解説」をご覧ください。
またRPAツールには複数の学習タイプがあります。その中でもBizRobo!は、特に作業精度の高い「オブジェクト認識」を採用。つまり使いやすいうえに、精度や汎用性が高いのです。
RPAの学習タイプについては、「画像認識型のRPA製品とは?学習の仕組みや特徴・適した業種や事例を解説」で詳しく紹介しています。
幅広いサービスとの連携が可能
BizRobo!は幅広いサービスとの連携が可能です。たとえば、以下のサービスと連携し、業務を自動化できます。
・Microsoft
・Google
・salesforce
・kintone
・Slack
・Chatwork
・楽楽清算
・freee会計
・Garoon など
Googleスプレッドシートにデータを入力する作業や、Chatworkで定例チャットを送るなど。さまざまなルーティンワークを自動化できます。
無制限にロボットを増やせる
BizRobo!は1つのライセンスで、無制限にロボットを増やせるのが魅力です。稼働端末の制限もありません。つまり1回契約すれば、好きなだけプログラミングを組んで複数の業務を自動化可能。
さらにバックグラウンド実行ができるため、BizRobo!用のパソコンを用意する必要はありません。自身が作業している最中や休業日などにも、しっかりとロボットが稼働して業務をこなします。
部署をまたいで活用することも可能です。現に、一度に100以上のロボットを稼働させているお客様もいます。
セキュリティについてはアクセス範囲、操作権限をユーザーアカウントごとに一元管理が可能。不適切な動作をするロボットの発生を制限できるようになっており、ガバナンスリスクも軽減されています。
業務の自動化ならBizRobo!
「BizRobo!」は、ノンITの人材でも簡単にロボットを制作し、業務を自動化できるRPAツールです。BizRobo!があれば、Pythonを使うために難しいプログラミングの勉強をする必要もありません。IT人材がいない企業にもおすすめです。
またBizRobo!はデスクトップやサーバー、クラウドなど幅広い環境で利用可能です。高度なセキュリティ対策が必要とされる現場でも実績多数。無料のお試し期間もあるため、ぜひその操作感を試してみてください。
【参考】