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航空安全を24時間365日監視しているアビコム・ジャパン社が「BizRobo!」導入に至った理由とは?

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アビコム・ジャパン株式会社(以下、アビコム・ジャパン)は主に航空無線データ通信サービスをおこなっている企業で日本国内では唯一航空無線データ通信サービスを提供している。航空無線データ通信サービスとは簡単に説明すると航空機と航空会社・国土交通省のコンピュータとデータを送受信するシステムのことで、このシステムにより航空機の情報を迅速かつ的確に伝達できる。我々が飛行機を利用する際、安心安全に目的地に到着するには欠かせないものとなっているのがこのサービスだ。今回はアビコム・ジャパンの航空無線データ通信サービス室長である、難波 操氏にBizRobo!導入そして活用の経緯について詳しく話を聞いた。

人の判断が必要ない定型業務をデジタルレイバーへ代替し、知識や技術が必要な業務へシフト

―アビコム・ジャパンの役割・ミッションと「BizRobo!」との関わりについてまずお聞かせください。

我々は航空機と航空会社・国土交通省のコンピュータとデータ送受信する通信システムである、ACARS(エイカーズ)の運用に携わっています。このシステムの導入により、航空機のWeight & Balanceマニフェスト、飛行計画、気象情報など安全な運航に欠かせない情報を、迅速かつ的確に伝達できるほか、飛行中に機体やエンジンの状況を地上の整備士に通報することも可能になります。

全国規模のネットワークを駆使して、お客様である航空会社が安全かつ効率的に航空機を運航できるよう不具合や故障が起きた際、迅速に対応するための通信インフラを提供するのが、私たちの役目です。また、現在当社で導入している「BizRobo!」は、正確にデータ送受信を実施するために、お客様のアドレス等の情報を登録する作業を主に任せています。

―「BizRobo!」で正確にデータ送受信を実施するための情報を登録する作業を主に任せているとのことですが、導入前はどのような課題があったのでしょうか。

ACARSの運用業務には、人間の稼働はかかるものの、人間の判断は必要ない業務が多々存在しています。システム機能が充実してゆくほどに運用業務のワークロードが大きくなってきており、人間の稼働は、故障案件などの、知識や経験が必要となる業務にシフトし、他の定型的な業務は極力自動化させたいというのが導入前の課題であり、導入時の目的でした。

「カスタマイズの自由度の高さ」「開発・運用の難易度」「導入企業社数」「導入コスト」の4点から比較「BizRobo!」を評価し導入

―「BizRobo!」を導入するにあたり、どのような指標や評価方法で導入を決められたのでしょうか。

「BizRobo!」といくつかのRPAツールを「カスタマイズの自由度の高さ」「開発・運用の難易度」「導入企業社数」「導入コスト」の4点から比較しました。他ツールだと頻繫にロボットが停止してしまう点や開発難易度が高いなど課題がありました。「BizRobo!」は2,200社超の導入実績や何よりも他ツールと比べると比較的停止しにくいと評価した結果、「BizRobo!」が最もメリットが大きいと考え導入に至りました。

―ご評価頂きありがとうございます。「BizRobo!」の検討から導入に至るまでのプロセスにおいて、どのように進められたのでしょうか。 

昨年2019年11月にACARS担当技術部にて、「BizRobo!」の導入による業務の効率化と業務品質の向上の提案を実施し、まずは試用ロボット導入を決定しました。その後、BizRobo!パートナーである株式会社NTTデータSMSのサポートのもと、体制の準備、ロボット化する上で必要になるドキュメント整備等、打合せや擦り合わせを度々行い2020年4月にトライアル導入に至りました。

2ヶ月の開発期間で株式会社NTTデータSMSおよび協力会社とともにロボットの動作チェック、修正を繰り返しながらロボット2体を完成させました。その後、この試用ロボット2体による時間創出を実現し6月に本格導入に至りました。

―この開発した2体のロボットは具体的にどのような効果を創出しているかお聞かせください。

現在ロボットで稼働している業務は2業務あり、両方ともACARSで正確にデータ送受信を実施するためにお客様から依頼を受け、お客様のアドレス等の情報を登録する業務です(お客様によって依頼方法が異なりますので2業務に分かれています)。

1業務目は、導入前1作業あたり3時間程かかっていましたが、導入後はなんと約3分に短縮されました。また2業務目は、1作業あたり1時間程の時間がかかっていましたが、ロボット導入後は約2分となりデジタルレイバーの効果を体感しています。また、今後もロボットを開発し、定型業務はロボットに任せていく予定です。

―ロボットによる効果は確実に出ているのですね。残業やヒューマンエラーも減少したのでは!?

はい、人間の稼働が格段に減ったことで(業務ごとに3時間から3分、1時間から2分に)、故障対応など人間の判断が必要な業務に重点的に取り組めるようになりました。それに伴い、残業なども減少傾向にあり、またヒューマンエラーの減少に関しても確実に効果が出ています。

ノウハウの蓄積・継承が可能な人とロボットのハイブリッド組織構築へ

―「BizRobo!」の運用を推進されてきたからこそ、デジタルレイバーに対して求めることが明確にあると思います。今後のRPA活用の方針について聞かせください。

今後、「働く」ということはいろいろな形を変えて内容は変化するものの、業務自体は続いていくでしょう。例えば、当たり前ですが営業が営業日報や営業報告するという業務はやり方は変化しますが業務内容や目的は変わりません。しかし、人は人事異動や離職等で入れかわります。10年や20年同じ業務に就いているということはなかなかないと思います。

その状況を前提に考えた時に、定型業務を可視化しロボットで運用することによりその時々でノウハウの継承がうまくできない課題や属人化され引継ぎに問題が起こるなどの課題が解消され安定的に業務を遂行できると思います。なので、今後は全体のロボットの稼働状況の管理の仕組みを整えてゆくことと、継続してロボットを安定的に運用できる体制の構築を進めていきたいです。

―最後に今後の展望についてお聞かせください。

デジタルレイバーが複雑な動きができるようになればなるほど、開発するノウハウも必要になってくると考えています。今後はRPAテクノロジーズ社で提供しているユーザー専用SNS BizRobo! LAND COMMUNITYオンボーディング支援のE-Learning などを活用することでノウハウを蓄積し現場でロボットを活用していきたいと考えています。

また、まだまだ社内にはロボットで代替・実施できると考えられる業務が多数存在するため(30~40業務程度)、その開発に取り組み、まずは年間約400時間の創出を目指します。

―本日はご多忙のところ貴重なお時間頂きありがとうございました。
取材:RPAテクノロジーズ株式会社
協力:株式会社NTT データ SMS



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