BizRobo! ブログRPA関連のお役立ち情報をお届けします
ブラウザ操作を自動化することで、繰り返しが多い定型業務を効率化し、担当者の負担を軽減できます。
しかし、実際にどのようなブラウザ操作を自動化できるのか、また導入方法のイメージができない方もいるのではないでしょうか。
本記事では、ブラウザ操作の自動化の活用シーンや、RPAツール、Python、Chromeの拡張機能の自動化方法を解説します。 プログラミングの知識がない方も容易にブラウザ操作を自動化できるツールや、導入事例もご紹介するため、ぜひ手法選びの参考にしてください。
目次
ブラウザ操作の自動化の活用シーン
ブラウザ操作の自動化は幅広い業務に活用できます。
特にデータ入力や情報収集、システム操作といった、大量のデータを扱う作業や手動で行うと時間がかかる繰り返し作業に効果を発揮します。
具体的な活用シーンと業務例は以下のとおりです。
活用シーン | 業務例 |
---|---|
フォームへのデータ入力 | ・商品登録 ・案件登録 ・登録情報の一括変更 |
データのダウンロードやアップロード | ・受注データのダウンロード ・納品書 ・請求書 ・発注書の作成、送付 |
Webスクレイピング (Webサイトから自動でデータを抽出・収集する技術) | ・大量のWebサイトからのデータ収集 ・収集したデータの分類 ・自社のデータベースへの保存 |
特定のシステム上での操作 | ・勤怠管理 ・自動ログイン |
アプリケーション上での動作テスト | ・情報入力のテスト ・申し込みのテスト |
手作業で行うと時間のかかるブラウザ操作を自動化することで、担当者の業務量と負担を大幅に削減します。
人が作業を行う場合と比べて業務スピードが向上するため、取引先への納品やレスポンスなども円滑に進めることが可能です。
また、自動化は手作業で起こりがちな誤入力や確認漏れといったミスの減少にも効果的です。正確な業務処理が期待できるため、業務品質の向上にも貢献します。
担当者は自動化によって生まれた余剰時間でコア業務に専念できるようになり、部門や社内全体の生産性が高まります。
現在行っているブラウザ操作業務全体を見直し、自動化の適用範囲を広げていくことで、競争が激しい市場において大きな差別化要素を創出できます。
ブラウザ操作を自動化する3つの方法と注意点
ブラウザ操作を自動化する方法にはいくつかの選択肢がありますが、それぞれ特徴と注意点があります。
自社の業務内容や担当者のスキルにあわせた方法を選ぶことで、効果的にブラウザ操作の自動化を進めることが可能です。
ここではPython、Chromeの拡張機能、RPAツールを使用してブラウザ操作を自動化する方法について詳しく解説します。
スクリプト言語で専用ツールにコーディングする
スクリプト言語とはプログラミング言語の中でも習得や記述が簡易的な言語のことで、JavaScriptやPythonが代表的です。
スクリプト言語を専用のツールにコーディングすることで、定型業務の自動化や情報収集など、自社のニーズに特化したブラウザ操作を自動化できます。
例えば、Webブラウザを自動操作するためのオープンソースツール「Selenium(セレニウム)」に、自動化したい操作をPythonでコーディングしていく方法があります。
これによりWebサイトにアクセスしURLやタイトルを取得、フォームへのデータの自動入力といった一連の操作を自動化することが可能です。
スクリプト言語でコーディングする方法の利点はカスタマイズやメンテナンスがしやすいことです。複雑なブラウザ操作にも対応できるため、独自性のある業務の自動化に向いています。
注意点
スクリプト言語でコーディングする方法は、非技術者やプログラミングの知識がない人にとって難易度が高く、スキルの習得が必要です。
特に複雑なブラウザ操作の業務を自動化するケースにおいては、多くの時間と労力がかかります。またブラウザのアップデートなどにあわせてメンテナンスが必要となる場合もあります。
導入やメンテナンスに時間がかかってしまうと、“ブラウザ操作を自動化する”という本来の目的達成が遅れてしまいます。そのため、社内に適任者がいない場合は外部のサポートを受けるか、他の方法を検討しましょう。
担当者のスキルに適した方法を選択することで、より短期間でブラウザ操作を自動化できます。
Chromeの拡張機能を使用する
Chromeの拡張機能とは、WebブラウザであるGoogle Chromeに機能を追加できるアプリケーションのことです。
Googleの「Chromeウェブストア」には、幅広い業務に活用できる無料の拡張機能が数多く存在します。
例えば、インターネット上で情報を自動抽出しCSVデータとしてダウンロードできる「Web Scraper」や、Webサイトのパスワードを管理・保存し、複数のデバイスから自動ログインができる「LastPass」などが拡張機能として有名です。
(※1)
自社の業務に必要な拡張機能をインストールするだけで、ブラウザ操作に自動的に組み込まれる仕組みです。Chromeの拡張機能は基本的にノーコードで操作でき、プログラミングの知識がなくても手軽に扱えます。
導入までの時間が短く、費用を抑えられるため、Chromeの拡張機能は軽度なブラウザ操作の自動化に最適です。
注意点
Chromeの拡張機能はセキュリティリスクや動作への影響に注意しなければなりません。
公式の「Chromeウェブストア」以外で配布されている拡張機能の中には、データの悪用などを目的とした不正な拡張機能も存在します。
誤ってインストールしてしまうと、個人情報や機密データの情報漏洩リスクが出てきます。
拡張機能の説明文やレビューを隅々まで読み、信頼性の高い拡張機能を選ぶ、同時にセキュリティソフトを活用するなど、十分なセキュリティ対策を行いながら利用することが重要です。
「Chromeウェブストア」からインストールする場合でも、企業のセキュリティポリシーや設定によっては、一部の拡張機能が使用できない場合もあるため、事前に確認が必要です。
また、多くの拡張機能を同時に使用するとブラウザやパソコンの動作が遅くなる可能性もあります。
拡張機能は定期的に見直し、不要なものをアンインストールすることで動作の快適さにつながります。
RPAツールでロボットを開発する
RPA(Robotic Process Automation)ツールとは、パソコン上での一連の作業をソフトウェアのロボットが代行するシステムのことです。
作業の手順書となる「シナリオ」をもとにロボットを開発し、稼働させるだけで容易にブラウザ操作を自動化できます。
RPAツールを使用すれば、データ入力や転記といった基本のブラウザ操作に加え、他のシステムとの連携により業務フロー全体の自動化にも役立ちます。
そのため、RPAツールは業界や業種、会社の規模を問わず幅広く活用できることが大きな魅力です。
RPAツールは数多く存在しますが、中にはコードを使用せずに直感的な操作のみでロボットを開発できるものもあり、非技術者やプログラミングの知識がない人も利用しやすいツールといえます。
注意点
RPAツールでブラウザ操作を自動化する場合は、誤作動とセキュリティ面に注意が必要です。
ロボットの開発過程で「シナリオ」に誤った指示を入力してしまうと、ロボットが正常に動作しなくなる恐れがあり、業務の停止やミスなどのトラブルにつながります。
また、RPAツールがハッキングされた場合、重要なデータの悪用や機密情報の漏洩リスクがあります。
特に外部のシステムやクラウドサービスと連携する際には、IDやパスワードを使用するため、慎重なセキュリティ対策が重要です。
パスワードの管理方法やトラブル発生時の対処法のマニュアル化といった自社での対策とあわせて、セキュリティ対策やサポート体制が整っているRPAツールを選ぶとリスクを軽減できます。
ブラウザ操作を自動化する方法の選び方
ブラウザ操作を自動化する方法は、担当者のスキルや自動化する業務の範囲で選ぶと効果を最大化できます。
それぞれの方法の特徴やメリットを踏まえながら、自社にとって適切な自動化手法を選択することがポイントです。
担当者のスキル | 自動化する業務の範囲 | 方法 |
---|---|---|
社内に技術者がいる場合 | 複雑で独自性の高いブラウザ操作業務 | スクリプト言語で専用ツールにコーディング |
社内に技術者がいない場合 | 一部のブラウザ操作業務 | Chromeの拡張機能 |
・幅広いブラウザ操作業務 ・定型的な業務全般 | RPAツール |
社内に技術者がおり、複雑で独自性の高い業務を自動化したいケースにおいては、スクリプト言語で専用ツールにコーディングする方法が推奨されます。
スクリプト言語を使った自動化の利点は、ブラウザ操作を精密にカスタマイズでき、自社の業務に特化した自動化を実現できる点です。必要に応じてメンテナンスやブラッシュアップを素早く行えるなど、柔軟性の高さも維持できます。
一方で、社内に技術者がいない、または技術者以外の担当者がブラウザ操作の自動化に取り組む場合には、プログラミング知識が不要な方法を選ぶことが重要です。
例えば、一部のブラウザ操作業務を自動化するなら、低予算かつ短期間で導入できるChromeの拡張機能が適しています。自社の業務に役立つ拡張機能をインストールするだけで、手軽にブラウザ操作を自動化できます。
幅広いブラウザ操作とあわせて、業務全般を自動化したいならRPAツールの導入がおすすめです。
RPAツールはノーコードで導入できるものが多く、非技術者やITに詳しくない担当者も操作しやすいことから、社内全体で容易に自動化を進められます。
特にRPAツールでブラウザ操作を自動化する方法にはメリットが多いため、次章で詳しく解説します。
ブラウザ操作の自動化にRPAツールを使うメリット
RPAツールでブラウザ操作を自動化する大きなメリットは、誰でも操作がしやすく、幅広い業務に活用できる点です。
また、RPAツールならブラウザ操作だけではなく、他のシステムやアプリケーションとも連携できるため、業務効率化や生産性向上の効果が期待できます。
ここでは3つのメリットについて詳しく解説します。
非技術者でも直感的に操作できる
RPAツールを利用する最大のメリットは、非技術者でも直感的に操作できる点です。
多くのRPAツールは、マウス操作と文字入力だけで直感的にロボットを開発できるよう設計されており、プログラミングの知識が必要ありません。
例えば、販売データを扱う業務では、POSデータのダウンロードと集計を自動化するケースがあります。その場合、以下の手順を一つずつ「シナリオ」として作成することで、ロボットの実行の動きを設定できます。
1. システムからPOSデータをダウンロードする
2. ダウンロードしたデータを商品や地域別に仕分けする
3. 仕訳したデータを自社内の基盤システムにまとめる
このように非技術者がRPAツールを直接使用してロボットを開発できるため、現場の担当者が自発的に定型業務の自動化を進められます。
RPAツールは単に作業時間を短縮するだけでなく、担当者の仕事への意欲を高めながら、定型業務の負担を軽減する効果を期待できます。
システムへの接続や連携が可能
RPAツールはブラウザへのアクセスだけでなく、社内外のさまざまなシステムとの接続や連携ができることもメリットです。
社内外の複数のシステムを使用して業務を進めている場合、システム間のデータの転送や動機作業が複雑化するケースも珍しくありません。
RPAツールを活用することにより、複数のシステムをまたがる煩雑な作業の一括処理が可能です。
例えば、親会社と子会社間で定期的にデータを連携させる業務では、RPAツールに設定したシナリオに従ってデータの転記や確認作業を自動化できます。
これまで手作業で行っていた煩雑な業務を省略し、業務の品質とスピードがアップします。
RPAツールを活用することで、ブラウザ操作だけでなく、さまざまなシステムを巻き込んだ自動化ができ、結果として業務全体の最適化が図れます。
アプリケーションの操作ができる
RPAツールは他のアプリケーションと連携して操作を自動化できる点もメリットです。
連携できるアプリケーションはRPAツールによって異なりますが、一般的にチャットツールやCRM(Customer Relationship Management)、グループウェアやオンラインストレージといったバックオフィス関連などに幅広く対応しています。
アプリケーションとの連携により、メールの送信やファイルの管理、データの検索や整理など、多岐にわたる業務の一元的な自動化が可能です。
RPAツールは自動化できる業務が幅広く、業界や業種を問わず業務効率化を実現するため、導入価値は非常に高いです。
特に、バックオフィス業務が多い企業や、顧客対応を迅速化したい企業にとっては、RPAツールによるアプリケーション操作の自動化が業務に大きく役立ちます。
RPAツールBizRobo!でブラウザ操作を自動化した事例
株式会社MM総研の「RPA国内利用動向調査 2022」(※2)によると、RPAツールの国内企業導入率は38%以上となっており、近年幅広い企業で導入されているといえます。
ここでは市場シェアTOP4社にランクインしているRPAツール『BizRobo!』を活用し、ブラウザ操作を自動化した2つの事例を紹介します。
自社サイトの口コミ・評価の収集を自動化
美容品販売サイトで、自社商品の口コミや評価などを収集する業務を自動化した事例です。
ある企業では、美容販売サイトでの自社商品の評価情報をもとに、営業戦略の立案や商品設計について検討していました。
しかし情報収集の必要項目や口コミ数が多く、担当者の業務量が膨大となるため、週に1度代表的な情報のみを抜き出すまでに留まっていました。
そこで『BizRobo!』を導入し、情報収集業務をロボットに代行します。
結果として担当者の負担や転記ミスが軽減し、週次ではなく日次で収集したタイムリーな情報をもとに戦略を検討できるようになりました。
Webサイトに物品内容を登録する業務を自動化
輸出入用のWebサイトに物品内容を登録する業務を自動化した事例です。
物品の登録数は月に30件ですが、手順の煩雑さや登録項目の多さにより月に30時間を割かなければならず、ヒューマンエラーの発生や担当者のモチベーション低下が課題となっていました。
課題解消に向けて『BizRobo!』を導入し、Webサイトへの登録業務を自動化します。
担当者の業務は対象品目の確認とWebサイト登録後の最終確認のみとなり、業務時間は1時間に短縮します。
余剰時間の有効活用により、新規顧客の獲得につながりました。
RPAツールでブラウザ操作を自動化するならBizRobo!
RPAツールでブラウザ操作を自動化するなら『BizRobo!』がおすすめです。
『BizRobo!』はローコード開発を採用しており、ツールの使用方法を覚えるだけで非技術者も容易に開発を進められます。
機能やサポート体制が充実しているため、導入後の社内定着も期待できます。実際に『BizRobo!』の利用継続率は99.3%です。
本章では中小企業から大企業まで約2,800社の導入実績がある『BizRobo!』の3つの魅力を解説します。
ブラウザ操作の自動化に役立つ機能を搭載
ブラウザ操作の自動化に役立つ機能を多数搭載しています。
ひとつはRPA業界で唯一の技術「バックグラウンド実行」です。
バックグラウンド実行とは、一部のブラウザ操作を自動化しながら、同時に作業者がPCを使用できる技術を指します。
一般的なRPAツールではロボットが稼働中はパソコンが使用できなくなりますが、『BizRobo!』ならロボットの数が増加しても、作業用に別のパソコンを増やす必要がありません。
パソコンのロック時の稼働や、サーバ側での複数のロボットの同時稼働も可能なため、素早い処理スピードでブラウザ操作を自動化できます。
次にAPIを使用して異なるシステムやアプリケーションを連携できる「API連携機能」です。
これにより社内システムから外部システムへの一連の作業をワンストップで行えます。
またデータの複製ができる「バックアップ/リストア機能」もあります。
データの損失やロボットの誤停止といった万が一のトラブルがあっても安心できる機能です。
活用シーンが幅広い
『BizRobo!』でブラウザ操作を自動化する場合、Webサイトへのデータのアップロードやダウンロード、操作や更新、情報収集やスクレイピング(必要な情報を検索して入力)などさまざまな業務をロボットに代行できます。
また、利用中のアプリケーションや社内外システムとの連携・操作が可能です。
バックオフィスやコミュニケーション関連など幅広いシステムに対応しているため、転記作業やメールの送付、システムのモニタリングといった幅広い業務の自動化に向いています。
ブラウザ操作以外にも定型業務を組み合わせて自動化することで、担当者の負担を軽減し、業務効率化や生産性向上につながります。
開発者向けのサポートが充実
『BizRobo!』には開発者向けのサポートが充実しています。
ロボットの開発時にはコードは使用せず、簡単な操作のみでロボットの動きである「ステップ」をつなげていくことで業務を自動化する仕組みです。
最初に『BizRobo!』の使用方法を覚える必要がありますが、知識をスムーズに習得できるよう、導入後はeラーニングやWebセミナーを追加料金なしで受講できます。
またトライアルから3ヶ月の無料チャットサポートがあり、不明点をすぐに質問できる環境が整っているため、導入後に社内定着がしやすいことも魅力です。
担当者が利用しやすいサービスを選ぶことでRPAツールを最大限活用でき、中長期的な生産性の向上につながります。
BizRobo!でブラウザ操作を自動化しよう
ブラウザ操作の自動化は、現代のビジネスにおいて欠かせない手法です。
データ入力や情報収集といった日常的な業務を効率化することで、企業は人的リソースを有効に活用し、業務の品質を向上できます。
ブラウザ操作自動化の主な方法には、スクリプト言語を用いてコーディングする方法やChromeの拡張機能の活用、RPAツールの導入が挙げられます。
効率的にブラウザ操作を自動化するには、担当者のスキルや自動化したい業務の範囲に応じて方法を選ぶことが重要です。
特にRPAツールは、ブラウザ操作だけでなく、社内外のシステム連携やアプリケーション操作を含む、幅広い業務の自動化に対応しており、社内の生産性向上を期待できます。
自社に適したツールを選び、業務効率化を推進することで他社との差別化を図り、競争力を強化していきましょう。
『BizRobo!』はローコード開発を採用しており、非技術者でも容易にブラウザ操作を自動化できるRPAツールです。
ブラウザ操作の自動化に役立つ機能も多数搭載しておりますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
【参考】