導入背景
部署間の壁が厚く、改善意識が広がらなかった

全社的な業務変革の契機としてRPAに着目
「クルマのまち」として知られる愛知県豊田市に本社を構える豊田油気株式会社は、自動車産業の生産設備向け油圧・空気圧機器や協働ロボットなどを取り扱う、従業員数およそ50人の商社だ。
中でも第1・第2営業部では、それぞれが販売を担う製品のビジネスモデルの違いもあって部署間の壁が厚く、各自の担務に終始しがちだったことから「全部署が連携し、より広い視野で業務を見直す雰囲気に変えたいと考えていました」と、同社代表取締役社長の藤嶋崇氏は振り返る。
第2営業部所属だった磯部秀之氏は「部署を超えたつながりを生み出す具体的な取り組み」として、RPA導入を提案。導入後は全社対象の業務分析のほか、RPA担当を1人で兼務することとなった。さらに2021年にはRPA化向きの業務が第1営業部に多かったこともあり、「コネクト推進室」を新設。同氏が異動し、現在主幹(課長)を務めている。
BizRobo!を選んだ理由
BizRobo!担当者の対応に「中小企業の活用支援に熱意を感じた」

拡張性や導入実績も評価
RPA導入にあたり、同社はデスクトップ型・サーバ型の4製品を検討。イニシャルコストのほか、ロボットの手動実行とスケジュール実行の併用しやすさや、活用拡大時の管理機能、さらに取引先での導入実績などを評価し、RPAテクノロジーズ社が提供するBizRobo! miniの採用を決めた。
ツールの導入検討を主導した磯部氏は「機能面と同等以上に、問い合わせへのレスポンスや、導入・開発支援の充実度を重視していました」と明かす。
「BizRobo!の担当者から感じた熱意が、最大の決め手」だったと磯部氏。また藤嶋氏は「中小規模の組織にとって特にインパクトが大きい業務変革を、まずRPAから始めたいという私たちの思いが伝わり、共にチャレンジできるパートナーだと確信しました」と語る。
対象業務
受注処理など11業務をRPA化
対象選定や実装に自社の知見を生かす
対象業務は、取引先別ながら共通部分の多い受注処理や経理関連の作業から11業務を磯部氏が選定。そのほぼ全てにおいてRPA化を実現した。
RPA化に伴い、人の役割を「確認」と「例外処理」に限定できるよう、作業内容を変更。例えば、複数システムのデータを反映する帳票の作成では、手書きによる追記から、出力前にデータを転記しておく方法へ切り替えた。
社内唯一かつ兼務のRPA担当である磯部氏は、稼働予定の管理や簡易な改修などの運用面に集中。ロボットの作成は、RPAテクノロジーズ社によるオプション・サポートのエンジニア支援を活用している。
「導入目的や組織体制にもよりますが、当社の場合は技術の習得時間を考えると、内製よりも、 “餅は餅屋”でプロに依頼するほうが短期間で成果を上げられると考えました。仕様が明確であれば、一通り使えるところまでベンダーの力を借りて開発後、徐々に自力で応用範囲を広げていくのが有利で、実は当社が協働ロボットを販売する際にも同じ方法を推奨しています」(磯部氏)

取引情報を基幹システムに入力する業務
導入効果
年間約2,000時間相当のリソースを創出

部署の壁を超えて増えた「ありがとう」の声
現在は52体のソフトウエアロボットが稼働しており、従来手順との比較で年間約2,000時間相当のリソースを創出。やむなく残業で業務を処理する場面が大幅に減ったほか、今後コロナ禍による自動車の減産が解消した際の業務量予測に基づくと、さらに倍の効果が見込まれている。
導入部署の取り組みを社内で披露し、人事考課に反映させたこともあって、RPA活用への理解者は導入後半年頃を境に増加。推進する磯部氏に「ありがとう」と直接感謝を伝える社員も現れ、「3年近く経った現在は、社内から積極的にRPA化の希望が上がってくるようになった」(同氏)という。