導入背景
睡眠障害の悩みが増えているが、医療現場は人手が足りない…

睡眠の悩みを持つ人は年々増えていますが、睡眠専門クリニックは、まだ少なく、定評のあるクリニックには多くの患者が集まります。磐田メイツ睡眠クリニックもその1つで、医師1名の小さなクリニックでありながらも、約1,800名もの通院患者を抱えており、新患での受診は、2~3か月待ちの状態が続いていました。
もともと看護師で現場業務にも通じている川嶋氏は、以前から人手不足の医療現場ではITを活用した効率化が不可欠だと考えていました。そこで、事務長に就任してからは業務効率化の手法を調べ、その過程でRPAツールと出会います。特に、予約患者のCPAP(睡眠時無呼吸症候群治療器)の遠隔モニタリングデータの抽出処理は、完全な定型作業であり、業務量も多かったので、RPAを活用できると直観。その導入が検討されました。
BizRobo!を選んだ理由
メディカルRPA協会を通じて、医療機関で「横のつながり」ができる!

川嶋氏は、いくつかのRPAツールのオンラインセミナーに参加して情報を集め、最終的にBizRobo! Lite+を選定されました。その理由については、「メディカルRPA協会を通じて、医療機関で横のつながりができること」を挙げられています。プログラミングの知識などは、まったく無かったという川嶋氏ですが、e-ラーニングを活用しながらロボット作成にチャレンジ。わずか2週間ほどで、プロトタイプロボットが完成したそうです。そこから約1か月後にクリニックでの本格運用が開始されました。
同クリニックでBizRobo!が大きな効果を発揮したため、好事例としてメディカルRPA協会のセミナーに川嶋氏が登壇して、睡眠医療へのRPA活用の講演もされています。
「私たちのBizRobo!活用法が、睡眠医療の仲間たちに共有されているのは、うれしいですね」(川嶋氏)。
対象業務と導入効果
診療に必要な「患者の睡眠データ」の準備を自動化!
睡眠専門クリニックの患者の多くは、自宅でCPAPの装置を利用して睡眠データをクラウドのシステムに保存しています。同クリニックが開発したロボットは、そのCPAPのシステムと連携し、予約患者のデータをクラウドから自動で抽出・ダウンロードして、電子カルテに転記するロボットです。それまで、臨床検査技師が対応しなければならなかった毎日80~100件のデータ処理を自動実行でき、作業時間の大幅な削減につながりました。
「その分、患者さんに割ける時間が増えたことで、技師たちからとても喜ばれました」と川嶋氏はいいます。
その後、川嶋氏以外のメンバーもBizRobo!を習得。現在では、グループ全体で6名の臨床検査技師がロボット開発に参加しています。診療系だけではなく、経理系、人事系なども含めて40業務に計70体のロボットが稼働しており、工数削減にも劇的な効果を上げています。
「グループの睡眠クリニック全体で、年間トータル1,350時間の業務が削減されています。その分、診られる患者さんの数も増やせて、磐田メイツでは以前は、新患で2~3か月お待ちいただいていたのが、今は3週間程度に短縮されました」(川嶋氏)