導入背景
人手不足対策としてRPAに着目

トップが主導するDXの出発点に位置づけ
東京都葛飾区に本社を置く株式会社アンカーネットワークサービスは、パソコンなど情報機器のLCM・リユース・リサイクル事業を手がける企業。リース会社などから引き取った機器のデータを消去した後、再利用可能な製品を整備して販売するほか、廃棄が決まった製品は、機械による破砕だけでなく、ほとんどが手作業で分解。再生可能な約70種類の資源に分別することで高いリサイクル率を達成している。
2023年5月に設立30周年を迎え、現在全国およそ10拠点で約200人が従事している同社は2020年、CEOのトップダウンでDX施策の構想をスタート。拠点の新設や大手企業子会社の買収などで業容を拡大してきた近年の自社にとって、人手不足がとりわけ大きな課題となっていたことから、まず業務負担の軽減が期待できるRPAからデジタル活用に着手することを決め、具体的なツールの比較検討に入った。
BizRobo!を選んだ理由
「PC1台から複数台運用まで対応可能」

充実した機能とライセンス体系を評価
パソコン1台から使い始められることを重視した同社は、端末単体で用いるクライアント型RPAツールも検討したものの、最終的に選んだのは、複数端末の一元管理が可能なサーバ型ツール「BizRobo! Lite+」だった。
これは同製品がパソコン1台から使い始められるのに加え、複数台運用に拡大しても追加費用なしで対応できる特長を併せ持っていたためだという。
さらにBizRobo!の機能面では、自動実行による操作の対象を確実に指定できる(オブジェクト認識)ことも評価。自社の基幹システムとのやりとりに支障がないことも確認し、2020年10月に本格導入した。
現在社内でRPAの開発運用を担う、システム推進部リーダーの岩﨑倫士氏は、BizRobo!の使用感について「豊富な操作メニューがある上、コマンドラインで細部の指定もできるので、プログラミング未経験からでも大抵のことができます」と話す。
対象業務
生産完了報告の作成など13業務に活用
要所に絞った社内開発で迅速に実用化
同社では現在、13業務で合計18体のソフトウェアロボットが稼働中。導入当初、BizRobo!の提供元であるRPAテクノロジーズ株式会社が作成した2体以外は、導入半年後からほぼ専任でRPAを担当する岩﨑氏の手によるものだ。
このうち、大口得意先のリース会社に対する生産が完了した物件の報告業務では、最大3時間以上をかけて毎日処理していた派遣社員の退職に併せて、ほとんどの工程を自動処理に移行。買取可否の条件判定や価格・手数料の集計、様式変更などを終えたデータを社員が確認し、適宜修正して送れば済むようになった。
また、回収した製品に社内管理用の番号・枝番を付与する作業では、担当部署にヒアリングした結果、「引き取り」に比べ登録作業が簡単な「持ち込み」の案件が大半であることが判明。そこでまず持ち込みに絞ってロボット化し、迅速な実用化を果たした。

お客様へ報告するデータを処理する業務
導入効果
年間4,000時間相当の余力を創出
従業員もCEOも高評価、アップグレードで機能増強
同社がBizRobo!を導入後、2023年3月までの約2年半で自動実行した作業は、手作業に換算すると累計3,959時間相当。同月時点で稼働中のロボットが1年間に創出する人的リソースも、約4,000時間相当にのぼる。
RPAの開発運用を担うシステム推進部を直轄し、活用の成果を日報で詳細に把握しているCEOからの評価も高く、2022年には同時実行できるロボットの上限を2から3に増やすアップグレードも実施している。
社内PCやネットワークの管理担当からRPAの開発担当に就いた岩﨑氏は、ここまでの歩みを「BizRobo!のe-ラーニングで学んだ内容を随時復習しながら、現場の要望を踏まえて大まかに実装したものを試してもらう繰り返しでした。プログラミング経験がなく、分からないことも多かったですが、オンラインコミュニティの『BizRobo! LAND Community』で質問し、回答を得ながら進められたのは助かりました」と振り返る。