導入背景
「人が介在する定型作業を減らしたい」

現場から情報システム部門への相談を機に導入検討を開始
無添加化粧品などの製造と、EC・直営店などを通じた販売事業で知られる株式会社ファンケル。「ファンケルの理念(正義感を持って世の中の「不」を
解消しよう)を実践していくには”余白”を作り出すことが必要」というトップの全社員へのメッセージに基づき、日常的に時間を要している定型業務の効率化を図るため、RPAツール「BizRobo!」の理解・活用を促進する社内研修を2022年から実施している。
ITリテラシー向上の一環として社内教育機関「ファンケル大学」が担う同研修は、既に約50人が修了。担当する三國 顕亮氏によると「修了者の半数以上が業務効率を図るべくRPAを設計しており、新たに活用する部署が広がっている」という。
自身の業務をRPAで効率化できる社員を増やすこうした仕組みは、2年余りにわたる活用の成果を踏まえたもの。その源流は2019年、「人が介在する定型作業を減らしたい」との相談を販売管理部門から受けた情報システム部門がRPAによる解決を提案、具体的な検討を始めたことにさかのぼる。
BizRobo!を選んだ理由
「使いやすさ・管理機能・価格体系」を重視

3製品の比較検討で自社に最適と判断
RPAテクノロジーズ株式会社が提供するサーバ型ツール「BizRobo! Basic」を2019年12月に導入した同社で、製品選定に携わった情報システム部の片山 翔一氏は、「PC操作が特別得意でなくても使いこなせる操作性やサポート体制を評価しました」と明かす。
当時RPA3製品を比較検討した同部の平山 正明氏は、こう振り返る。「業務知識を持つ担当者自身による開発が念頭にあったため、使いやすさはもちろん、社内各所での運用を一元的に統制できる管理機能や、開発者が増えても維持費用を抑えられるライセンス体系も重視しました。これらの点でBizRobo! Basicが、他の製品よりも総合的に優れていました」
対象業務
製造・流通・販売の23部門で利用中
導入部署・IT部門・社内教育機関が密に連携
同社では現在、23部門で約200体のソフトウェアロボットが稼働している。このうち最初の導入事例となった流通部門のロボットは、取引先である卸・小売各社のWebサイトから売上データを抽出・集計後、自社システムに登録するとともに、商品別実績の表を別途作成。これらの処理結果を担当者にメールで通知するまでの一連の作業を、土日・祝日を含めて毎日自動実行している。
他にも「商品予約をWebで受け付ける200店舗分のデータ集計と伝票作成」「生産計画にあたって複数システム間で必要となるデータ連携」など、製造・流通・販売の各段階で、BizRobo!が業務効率化に貢献している。
ロボットは導入部署の社員がヴィンクス社と共同で開発する一方、不具合対応などの保守運用では情報システム部が支援。社員研修を通じたRPA活用部署の拡大をファンケル大学が担っている。

予約データから全店舗ごとのEXCELデータを作成する業務
導入効果
年6,700時間相当の効率化を達成

ミス低減、リソース創出などを現場も歓迎
BizRobo!を活用した既存業務の効率化により、同社は現在、年間およそ6,700時間相当の人的リソース創出を達成している。
着実に積み上がる実績は、各導入部署の実務に最も通じた現場の担当者を主体とする社内開発体制のたまもの。特別I Tに詳しくない段階から開発を試みる社員に伴走し、きめ細かくサポートするヴィンクス社の貢献も大きかったという。
全社的な定量効果のほか、RPA導入によって現場の社員が実感しているメリットも少なくなく、特に大量のデータを扱う部署からは「RPA導入後、手作業で起こりがちだったミスが減った」と喜ぶ声が多く寄せられている。
休日・夜間の自動処理に伴い、勤務時間中の作業負担が軽減したこともあって「ルーチンワークに取られていた時間を別の業務に充てられるようになった」という、会社が当初目指した通りの反響も得られているという。