導入背景
営業店のサービス強化に向けた「事務集中化」

自行の実態を踏まえ、ロボットの効果的な活用方法を探ってきた
1873(明治6)年設立の新潟第四国立銀行が前身で“現存する国内最古の銀行”と称される第四銀行は、2018年10月に県内の同業である北越銀行と「第四北越フィナンシャルグループ」を設立して経営統合。顧客接点の改善と業務効率化に向けた諸施策として、営業店事務を事務集中部門へ集約してきたほか、県内110の営業店を顧客サービスに特化させる狙いから、営業店後方事務を新設の「ミドルオフィス」へ移管する構想も進む。
事務の集中化に際しては移管を受ける側に余力が必要となることから、定型作業を代替するRPAに着目。PoC(概念実証)を経て2017年8月にテスト運用を開始し、その3カ月後に本番運用へ移行した。
金融機関のRPA活用で先行したメガバンクと比較して相対的に「少量・多種」の事務作業が多い自行の実態を踏まえ、ロボットの効果的な活用方法を探ってきた。
BizRobo!を選んだ理由
国内金融での実績と、内製化への支援を評価

国内金融業界で確かな実績を持つことも採用を後押し
導入するツールの機能面では、事務が「少量・多種」であることから、多用途への適合性を検討。サーバ型RPAツールのBizRobo!はロボットを一元的に統制するだけでなく、個別のPC上での操作にも対応する点が高く評価された。
導入検討を始めた時点で既にメガバンクがBizRobo!を本格運用しており、国内金融業界で確かな実績を持つことも採用を後押しした。
取り組みを主体的に進める狙いから、ロボットの作成・運用を自前のリソースで完結させたい意向を持っていた同行。選定の過程では、運用確立までにベンダーから受けられる支援についても慎重に見極められた。
BizRobo!のPoC及びテスト導入は、ベンダーであるRPAテクノロジーズとともに実施。同社の充実した技術支援体制と、グループのシステム開発会社へ実際に一定のスキルが移転したことを確認した上で、本格導入に踏み切った。
対象業務
ほぼ全ての部が利用。「代替」のほか「新用途」も

開発成果の蓄積や、メリットを実感した現場からの増設希望
人間からロボットに置き換えたのは、営業店事務を行う事務集中部署で契約申込者の情報を照会する作業や、投資性金融商品の販売状況をモニタリングする本部業務で基礎データを取得する作業など。
本部に15ある全部署でのロボット導入を目標とし、本格導入から1年で、対人の接遇を担う秘書室などを除く13部への展開を完了した。
本格稼働開始から8カ月時点で34業務・130ロボットだったのが、同1年では52業務・275ロボットとペースも加速している。これは開発技術の向上に加え、新規開発に流用できる開発成果の蓄積や、メリットを実感した現場からの増設希望によるものだ。
既存業務の代替にとどまらず「突発的に生じた作業にロボットを投入して人海作業を回避」「手間がかかり過ぎるため見送っていた作業をロボットで実施」といった新用途の開拓も進んでいる。
導入効果
累計1万6,000時間の余力創出に成功

業務内容をヒアリングしている過程で、思わぬ効率化が実現することも
テスト段階から1年半の累計で、ロボットが創出した余力は約1万6,000時間。2018年度中に5,000時間の上積みを目標としている。
ロボット化の対象業務選定に際しては、RPAの導入推進を担う業務革新室のメンバーが各部署の現場に出向き、業務内容をヒアリングしている。その過程で、思わぬ形で効率化が実現することも多い。
これは、ターゲットと想定した作業の前後を含めた一連の業務を検証するためで、ロボット化を伴わない工程の見直しや、業務そのものの廃止につながる例もある。
同行では、最終的にロボットの採用に至るかは、必ずしも重要視されない。行内では「作業を肩代わりしてくれるロボットの使い道探し」という前向きな形をとることで、一見順調な業務に対しても踏み込んだ検証が可能になったことや、それにより業務改善への糸口が増えたことへの評価が高い。
3層構造とは
