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BizRobo! miniガバメントライセンス

埼玉県狭山市

気兼ねなく提案できる「無記名アンケート」で、
自治体DXを担うBizRobo!活用が急拡大

Highlight

  • LGWAN接続系でリーズナブルに利用できるツールを採用
  • パッケージソフトが対応しない市独自制度の処理も効率化
  • 公共部門に強い事業者の支援を得て開発者育成にも注力

埼玉県狭山市は、パソコン上の定型作業を自動実行するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を市役所内業務に導入する方針を2019年に決定。行政専用のLGWANネットワーク配下での利用に適した、RPAテクノロジーズ株式会社のツール「BizRobo! mini(ガバメントライセンス)」を選定後、2021年度からの5カ年を対象とした情報化基本計画の一環に位置づけて活用を推進しており、2023年5月現在、8課の19業務で稼働している。特に2022年に実施した無記名アンケートで寄せられた職員のアイデアは、活用範囲の拡大を大きく後押しした。プロポーザルで選定した事業者による支援のもと、職員によるロボット開発の実績も増えつつあり、今後はRPAの有用性を実感した開発者のさらなる育成に取り組む方針だ。

導入背景「限られた人員で市民サービスの充実を」

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効率化が見込める定型作業を特定、パートナーを公募

埼玉県の南西部に位置し、市名の由来にもなっている「狭山茶」の主産地の一つとして知られる狭山市は、人口およそ15万人。職員約920人が従事する市役所では現在、国の「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」を踏まえた「第3次狭山市情報化基本計画」のもと、オンライン化・ペーパーレス化による行政サービスの高度化・庁内事務の効率化といったDX施策が進められている。

2021年度から5年間の同計画に活用が盛り込まれたRPAは、「限られた人員の中、相談業務などの市民サービスを一層充実させるには、定型的な事務作業の効率化が不可欠」との課題意識から、2018年に導入検討がスタート。2019年には、IT担当部署である情報政策課が全庁へのアンケート結果をもとにヒアリングを進め、効率化が見込める業務をピックアップ。対象業務の可視化・手順の見直しを経た上で、ツールの導入運用を支援する外部事業者を公募した。

BizRobo!を
選んだ理由
「LGWAN接続系で活用しやすいライセンス」

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稼働状況に応じた価格設定などを評価

プロポーザル方式の募集に応じた10数社の中から同市は、BizRobo!パートナーであるエイデイケイ富士システム株式会社(ADF)を選定。同社が提案したクライアント型RPAツール「BizRobo! mini(ガバメントライセンス)」の導入を決めた。

これは、募集時の内容にとどまらない将来の全庁的な展開を視野に、中長期的な運用への適性を評価した結果という。選定に携わった情報政策課主任の福田将広氏は、次のように振り返る。

「ガバメントライセンスのBizRobo!は、行政専用のネットワークであるLGWANに対応しており、フローティングライセンスであったことから、構築環境・実行環境の全庁展開が容易であるという点で、私たちに最適と考えました。公共部門のシステム構築で豊富な実績があるADFの提案内容は明快で、また実際の開発・修正でも円滑にやり取りでき、拠点が離れていても特に問題なく進めることができました」

対象業務8課の19業務に採用

改善点を募る「無記名アンケート」で活用に弾み

同市では現在、収納や社会保険、福祉などに関わる8課の19業務でBizRobo!が稼働中。うち8業務ではAI-OCRを併用し、紙書類からのデータ入力作業を自動化。ヒューマンエラーや確認の手間を削減している。

RPA活用を特に大きく加速させたのが、2022年度に全庁で実施した「無記名アンケート」だ。職員自身が現在所属する部署・担当している業務に限らず、効率化できそうな庁内の事務作業を広く挙げてもらったところ、記名式で得られなかったものを含む約200件のアイデアが集まり、同年度だけで12業務へのロボット導入につながった。

RPAの導入については、情報政策課による庁内開発の割合も着実に増えつつあるほか、現場からのRPA導入要望を実現する際には対象部署から複数人がBizRobo!のツール操作研修を受講することとし、主体的な運用の浸透が図られている。

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狭山市介護保険居宅サービス等の利用者負担額助成金の入力業務

導入効果導入第1号ロボットは年間1700時間相当の職員負担を軽減

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市独自制度の事務処理を大幅に効率化

導入第1号のロボットは、同市の「介護保険居宅サービス等利用者負担額助成金」のデータ処理に採用。月3,000件近く発生するにもかかわらず、市独自の制度であるため介護保険者向けパッケージシステムの標準機能で対応できなかった振込先口座番号や振込額などの登録を手入力から代替し、年間1,700時間相当の職員負担を軽減した。

情報政策課主幹の平塚陽二氏は「担当者レベルへのアンケートのほか、所属長レベルに先進自治体から講師を招いてRPAへの理解を深めてもらうなど、現場からのボトムアップでBizRobo!の活用を広げてきた結果、デジタル化で得られる恩恵を実感できた職員も増えつつあります。そうした職員が今後、異動先の部署でもRPA活用を進めてくれたら」と期待をかける。

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CORPORATE PROFILE

社名
埼玉県狭山市
事業内容
地方公共団体
ウェブサイト
https://www.city.sayama.saitama.jp/
話を伺った方
企画財政部 情報政策課 主幹
平塚 陽二 氏
同課 主任
福田 将広 氏
  • ここまでの内容に加えて下記を追加
    「今後について」
    「現場の声」
  • 印刷用PDF(フルカラー)4ページ

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