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高齢化社会への対策具体例12選!国・自治体・企業・個人でできること

高齢化 対策_アイキャッチ画像
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内閣の発表によると、2022年時点で日本の高齢者(65歳以上)の割合は29%に達しました(※1)。さらに、2023年には出生率が過去最低の数値を更新(※2)。このように現代の日本では少子高齢化が深刻な問題となっています。

今後はあらゆる業界での労働力不足が懸念されるほか、若い世代が高齢者世代をどう支えていくのかも大きな課題です。

そこでこの記事では、高齢化に対してどのような対策が行われているのか、事例を紹介します。政策だけでなく、企業や自治体による対策も解説。

ぜひ本記事を参考に自分にできることは何か、より良い将来のために何をすればよいかを考えてみましょう。

日本における高齢化対策の実態

日本では高齢化が大きな問題となっています。人口は減少傾向にあり、65歳以上の割合を示す「高齢化率」は2070年まで高まり続けることが想定されています。

高齢化の推移と将来推計

(※1)

高齢化の原因の1つとして挙げられるのが、出生率の低下です。2023年の出生数は約72.7万人であり、合計特殊出生率は過去最低を更新しました(※2)。

高齢化による未来への影響

高齢化は、どの世代においても他人事ではない問題です。では高齢化が進むと、将来的にどのような影響があるのか見ていきましょう。具体的には、以下のとおりです。

・労働人口が減る
・経済活動が低迷する
・社会保障制度や財政が不安定になる
・医療・介護分野の人手不足がとくにひっ迫する など

まず労働力不足により、経済成長しにくくなります企業レベルの競争力低下から国力の低下といった大問題にもつながるのです。

人口オーナス・縮小スパイラルのイメージ図

(※3)

また働き手世代の数に対して高齢者が多いと、高齢者1人を少ない労働人口で支えなければなりません。

高齢者1人を支える現役世代の人数

(※3)

すると財源だけでなく労働力の観点からも、社会保障や医療・介護など各種インフラが不安定になる懸念もあります。これは現在の高齢者だけでなく、今の若い世代が高齢になったときにも関係する問題です。

【政府】高齢化対策の具体例

ではここから、政府がどのような高齢化対策を行っているのか具体例を見ていきましょう。政府は「高齢化社会対策大綱」を定め、以下のカテゴリごとに政策を進めています。(※4)

1. 仕事やお金に関する高齢化対策
2. 健康や福祉に関する高齢化対策
3. 社会参加に関する高齢化対策
4. 生活環境に関する高齢化対策
5. 全世代に関する高齢化対策

ではそれぞれのカテゴリごとに、対策内容を見ていきましょう。

①仕事やお金に関する高齢化対策

まずは高齢者の就労や所得に関する対策です。政府では、以下のような高齢化対策を行っています。

・高齢者の多様なニーズに応じた働き方の採用
・ハローワーク「生涯現役支援窓口」を設置
・高齢者の起業支援
・高齢者を雇用する企業への助成・支援
・高齢者の能力開発・キャリア支援
・安定した公的年金制度運営にむけた財源確保
・多様な働き方に対応した年金制度の構築
・資産形成の支援・推進 など(※5)

高齢化社会では、年齢に関係なく本人の能力や意欲に応じて働く機会を提供できる環境が求められます。そのため高齢者のあらゆるニーズに対応した働き方(時短勤務やテレワークなど)の実現や、就労支援などが行われています。

また少ない現役世代が高齢者を支えることになるため、保険料の引き上げといった財源の確保も実施。個人型確定拠出年金(iDeCo)やつみたてNISAなどの推進も、高齢化対策の一環です。

②健康や福祉に関する高齢化対策

続いて健康や福祉に関する高齢化対策です。

・運動・食育といった多角面からの健康促進
・介護予防の推進
・安定した介護保険制度
・介護サービスの充実化
・介護と仕事の両立支援
・高齢者医療費の見直し
・認知症高齢者支援施策の推進
・終末医療の啓発
・地域コミュニティの活性化 など(※5)

行政は高齢者に対し、健康を促進する啓発運動や支援を行っています。

またこのほかには、高齢者の保険適用分を補う医療費の財源確保や、介護人材の確保などにも注力。特に今後需要が高まる介護サービスについては、人材確保と同時に業務の品質向上も目指しています。

介護職で今後の人手不足に備えたいと考えている人は、ぜひ「【介護職必見】業務効率化アイデア!業務改善の手順や成功事例も」をご覧ください。

③社会参加に関する高齢化対策

高齢者があらゆる場面で活躍できるよう、政府は学習や社会参加の支援も実施しています。

・多様な教育環境の整備
・社会保障や資産形成の理解推進
・ICT利活用におけるサポート体制の構築
・社会参加活動の促進 など(※5)

高齢者の健康促進や精神的な豊かさの向上など、あらゆる観点から「生涯学習」が重視されています年齢に関係なくあらたな知識やスキル、キャリアを身に着けられれば、高齢者の就労促進にもつながるでしょう。

そこで大学による社会人入試の実施や通信教育の整備、地域住民を対象とする開放講座の開催などあらゆる学習機会の整備を行っています。同時に高齢者のITリテラシー向上に向けた対策も進んでいます。

④生活環境に関する高齢化対策

生活環境に対する行政の取り組み例は、以下のとおりです。

・住宅・リフォーム市場の環境整備
・高品質な住宅の推進
・多世代に配慮した街づくり
・交通機関や施設のバリアフリー化
・交通安全の促進・啓発
・犯罪からの高齢者保護
・防災対策の推進
・農山漁村の再生
・成年後見制度の利用促進 など(※5)

高齢者の単身世帯が増加する昨今、必要とされる家のスタイルや間取りも変わってきます。そのため既存住宅のリフォームやリノベーションを支援すると同時に、長期的に活用できる高品質な住宅の建築を推進。

さらに高齢者はもちろん、子育て世代などあらゆる世代に配慮した街づくりも重要です。公共の場をバリアフリー化するだけでなく、事故や事件を未然に防ぐための啓発運動も行っています。

特に高齢化や過疎化が進む農山漁村には都市部との交流を推進するなど、地域活性化を目的とした支援も実施しています。

⑤全世代に関する高齢化対策

高齢化社会では、現役世代はもちろん、高齢者や障がい・病気の人などあらゆる人材が活躍することが望ましいです。そのためには賃金格差の是正や、さまざまな働き方の実現が欠かせません。

同時に少子化対策として児童手当を拡充したり、男性の育休取得を支援したりするなどの対策も実施されています(※5)。

【自治体】高齢化対策の具体例

自治体で行われている高齢化対策としては、主に以下の3つが挙げられます。

1. 高齢者の健康促進
2. 福祉的なコミュニティの強化
3. 高齢者家族への支援・補助金

自治体では主に、高齢者に対する健康促進やQOL向上の観点から行う対策が数多くあります。同時に、高齢者を支える家族への支援にも注力しているのがポイントです。

①高齢者の健康促進

自治体では高齢者が長く健康で生き生きと生活できるよう、あらゆる対策を行っています。たとえば静岡県では、健康診断の受診、健康講座やスポーツ教室、ボランティアなどへ参加した住民には「健康マイレージ」が貯まります。

健康マイレージが一定以上貯まった住民には「ふじのくにいきいきカード」という優待カードを配布。協力店で提示すると、一年間さまざまなサービスを受けられます(※6)。

このほかにも認知症予防プログラムを開催したり、減塩料理の教室を開催したりと自治体によってあらゆる取り組みが行われています。このような取り組みが、間接的に高齢者の就労促進や介護現場ひっ迫の予防にもつながっています。

②福祉的なコミュニティの強化

高齢化社会では高齢者の身体的な健康だけでなく、心の健康もケアしなければなりません。退職後、社会との関わりが希薄になり、家に引きこもりがちになる高齢者は多数。するとより一層、運動機能や認知機能が低下してしまいます。

その上近年では単身世帯も増えており、昔に比べると家族機能も低下しているのが現状です。こうした背景の中で高齢者の健康寿命を延ばすためには、心のよりどころとなる福祉的なコミュニティの整備が欠かせません

たとえば東京都足立区では、「あんしんネットワーク事業」を発足。地域住民や郵便局、新聞配達店、ガス会社などの協力員が高齢者を見守り、気がかりなことがあれば地域包括支援センターに連絡を入れます。

そして連絡を受けた地域包括支援センターでは、民生委員と協力しながら必要な支援を行う仕組みです(※7)。また高齢者がインターネット上でも社会とのつながりを持てるよう、ICTセミナーの実施を行う自治体もあります(※8)。

③高齢者家族への支援・補助金

高齢化社会では、高齢者の家族が介護で精神的、肉体的、そして金銭的に大きな負担を抱えるケースが少なくありません仕事との両立ができず、介護を理由に退職せざるを得ない人も。こうした状況に対し、自治体では以下のような対策を実施しています。

・介護者交流会の実施
・介護者への慰労金贈呈
・介護用品の支給やレンタル
・介護サービスの斡旋 など

このように高齢化社会では、高齢者を間近で支える人のケアも欠かせません。

【企業】高齢化対策の具体例

最後に、企業で行われている高齢化対策の例を見ていきましょう。企業レベルでは、主に以下の取り組みが行われています。

・IT化による身体的負担の軽減
・時短勤務や在宅勤務の採用
・多様な人材の採用
・賃金アップや福利厚生の拡充

業界によっては、既に高齢化に伴う人手不足が深刻化しており、喫緊の課題として対策に追われている企業も少なくありません。またそうでない企業も、将来を見越した新しい働き方のあり方を模索していく必要があります。

①IT化による身体的負担の軽減

企業が行う高齢化対策の事例としてまず挙げられるのが、IT化です。高齢社会では、65歳を過ぎたシニア世代の雇用も積極的に行う企業が増加します。このような中で求められるのは、「身体的な働きやすさ」です。

たとえば重い紙の資料をあちこちに運ぶような作業は、高齢者にとって大きな負担になる可能性があります。これに対して、ペーパーレス化を図れば高齢者の仕事に対するハードルを下げられるでしょう。

もちろん誰にでも使いやすいICTツールを導入することは大前提として、適切なIT化は高齢者雇用の促進に役立ちます。

ITの手順や導入事例については、「IT化とは?DXとの違いや具体的な導入事例を簡単に解説」をご覧ください。

②時短勤務や在宅勤務の採用

多様な雇用形態や勤務形態を用意するのも、企業の高齢化対策の一環です。高齢者のなかには、「フルタイムは難しいけれどできるだけ働きたい」と考えている方もいます。時短勤務や在宅勤務など多様な働き方ができる職場環境なら、こうした人も安心して働けるでしょう。

たとえば自動車教習所を運営する「株式会社マジオネット」では、任意で75歳まで働き続けられる継続雇用制度を採用(※9)。継続雇用後の勤務体系は、フルタイムか時短勤務を自由に選べるシステムとなっています。

1つの会社で長く働ける安心感は、高齢者にとって大きな心の支えとなっているようです。またライフスタイルに合った雇用体系を用意することで離職率も下がり、企業としても貴重な人材を手放さずに済むでしょう。

③多様な人材の採用

働き手の割合が少なくなる高齢化社会では、以下のような人材も積極的に雇用して労働力を確保する必要があります

・65歳以上のシニア
・フリーランス
・育児や介護などで時間的に制限のある人
・外国人 など

このように年齢に関係なく、意欲や能力のある労働者を適切に活用することが企業の課題です。また企業が多様な働き手を採用するためには、時短勤務や在宅勤務といった受け入れ体制を整えておく必要があります。

④賃金アップや福利厚生の拡充

高齢化社会で優秀な人材を採用するには、企業そのものの魅力も必要です。そのためには賃金アップや、福利厚生の充実といった取り組みも無視できません。

また高齢者を再雇用するために、健康促進を目的とした福利厚生を用意する企業も数多くあります。社員の健康管理に関する福利厚生の例として、トヨタ自動車株式会社の例を紹介しましょう。

同社では、高齢者スタッフに対する福利厚生の一環として、50・54・58歳時に体力測定を実施。さらに首・肩こりの予防・改善のためのストレッチやトレーニングなどのアドバイスを行っています。

また活動量計を貸与し、トレーナーから個別にアドバイスを受けさせるなど、健康に配慮したプログラムを用意(※10)。高齢者も工場ラインで生き生きと働ける環境作りを実践しています。

人材不足の労働環境にはBizRobo!

BizRobo!_LP

高齢化に伴う人材不足に悩む企業は、「BizRobo!」の導入がおすすめです。BizRobo!は、ロボットであらゆる業務を自動化できるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の1つ。定型業務やルーティンワークを自動化し、貴重な人的リソースを最大限活用するのに有効なツールです。

ロボットがあらゆる業務を自動化

BizRobo!を活用すれば、以下のようにさまざまな業務を自動化できます。

・勤怠管理システムに入力する
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・定型メールを送信する
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このように、パソコンで行っているルーティンワークの多くは、BizRobo!で自動化が可能です。定型業務を自動化できれば、その分人件費が削減できます。労働力が減る高齢化社会対策としても有効です。

部署をまたいで利用可能

BizRobo!は、1つのライセンスでロボットを無制限にプログラミングできます。そのため営業部、経理部、総務部といった各部署でそれぞれのロボットを稼働させ、同時にさまざまな業務を自動化することも可能。

また、はじめは簡単な業務の自動化からスタートし、運用に慣れてきたら徐々に自動化の範囲を広げていくのもおすすめです。

働き方改革の推進にも有効

BizRobo!の導入は、働き方改革の推進にも有効です。普段の業務を圧迫しているルーティンワークをBizRobo!で自動化すれば、残業時間の大幅削減につながります。

また余剰時間が生まれれば、コア業務にしっかりとコミットできるようになり、営業パフォーマンス向上も期待できます。

さらに社内システムへのアクセスが必要な出社必須の業務をBizRobo!に任せてしまえば、在宅ワークの推進も視野に入れられるでしょう。

企業も高齢化社会を見据えた対策が必要

今後の日本では、更なる高齢化の深刻化が見込まれます。企業では今以上に労働力の確保が課題となるでしょう。

BizRobo!は、そんな企業の経営を支えるRPAツールです。BizRobo!であらゆる業務を自動化すれば働き方改革の推進や人件費削減になるほか、良い人材を確保するためのPR材料にもなります。

またRPAの中でもBizRobo!は、IT知識がなくても直感的にロボットをプログラミングできるのが特長です。人材がおらずIT化をなかなか進められていない企業にもおすすめです。導入後は専任スタッフが丁寧にサポートいたします。

ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

【参考】

※1 第1章 高齢化の状況(第1節 1)
※2 2024年のわが国出生数は70万人割れの公算大
※3 第2章 人口・経済・地域社会の将来像を加工して作成
※4 高齢社会対策大綱(平成30年2月16日閣議決定)を加工して作成
※5 令和6年版高齢社会白書(全体版)(PDF版)を加工して作成
※6 地方自治体・企業の取組事例を加工して作成
※7 (2)高齢者の「見守り」や「居場所づくり」の取組を加工して作成
※8 第4節 高齢者が活躍できる環境づくり を加工して作成
※9 シニア活用企業事例集を加工して作成
※10 企業における従業員の健康保持増進等に配慮した職場づくりのための取組事例集を加工して作成



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