BizRobo! ブログRPA関連のお役立ち情報をお届けします
近年、ビジネスチャンス創出に繋がるデータ活用が重要視されており、多くの企業で積極的なデータ分析が行われています。しかし、データ分析には「データ収集」「データ加工」といった多くの工数が必要になるため、効率よく作業を進められる手段を検討しなければなりません。
そこでおすすめしたいのが、業務の自動化を目的とした「RPA」です。RPAを導入することでデータ分析時の「収集」「整理」「加工」といった作業を自動化でき、業務コストの削減や生産性の向上が図れます。
今回は、RPAを活用したデータ分析の事例や注意点と、具体的な導入事例を解説します。データ分析にRPAを活用したいと検討している企業は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
データ分析業務における企業の課題
日本では、2016年末から2017年にかけて官民データ活用推進基本法の制定などの法整備が進み「ビッグデータ」と呼ばれるデータの利活用が促進されるようになりました。
総務省が発表している『令和2年版 情報通信白書 日本企業におけるデータ活用の現状(※1)』によると、いずれかの領域でデータを活用しているのは大企業で約9割、中小企業でも半数を超えています。
また、データを活用することによる効果があったか、との設問に対しては、いずれの領域でも半数を超える企業で効果があったと回答しています。
そういった背景から、多くの企業でデータの利活用が進められており、データ活用が有効だと判断している状況です。
しかし、今後想定される課題や障壁の設問では「特に課題・障壁はない」と回答している企業が多い一方で、以下の2点を解決すべき課題と捉えている企業も多くいます。
・データの収集・管理に係るコストの増大
・収集したデータの分析など行う人材の不足
データのフォーマットや品質などにばらつきがあるため、品質を担保するにはデータの収集や管理に係るコストが増大します。また、収集したデータの分析を行う人材不足についても、少子高齢化もあいまって難しい課題となっているようです。
このような課題を解決するために、取り組みやすく効果的な手段として「RPA(Robotic Process Automation)を活用した自動化」があります。
データ活用時の収集・加工・可視化・分析といったプロセスに対しRPAを活用すると、データクレンジングなどが効率よく行え工数の削減ができます。
他にも、各工程の自動処理が可能となり、新たな人材の確保が不要になるなど、データ分析における課題解決が期待できます。
RPAとは?
RPAとは、人がパソコンで行っている作業を自動化できる技術のことです。
RPAは、手順やルールが決まっている業務の自動化を得意としています。そのため「単純作業」や「定型作業」を自動化し、作業にかかる工数を大幅に削減することが可能です。
他にも、業務の正確性が向上し、ヒューマンエラーの削減や作業スピードUPによる生産性の向上にも繋がります。また、RPAは非エンジニアでも扱いやすいツールなため、導入ハードルが低いというメリットもあります。
RAPを活用した分析業務
具体的にRPAを活用した分析業務の事例について紹介します。
データクレンジング
データクレンジングとは、保存・蓄積されているデータの重複や誤記、表記揺れなどを見つけ、修正することでデータの質を上げる作業です。
企業が保存(蓄積)しているデータは、フォーマットが共通化されておらず、データの粒度や表記方法が異なるケースが多くあります。
たとえば「株式会社 A社」と「(株)A社」のように同一の情報にも関わらず、表記にばらつきがあると別のデータと判定されてしまう可能性があります。他のケースは以下の通りです。
・データの半角/全角の違い
・空白の生む
・区切り文字の生む
・法人格(株、株式会社、(カ)など)の違い
・住所の表記方法の違い
・電話番号の表記方法の違い
データ活用において正確性や一貫性に問題があると、正しい分析ができず、意思決定に悪影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを回避するために、データの質を向上させるデータクレンジング作業が重要になります。
RPAを活用することで、データ不整合の検出や修正といった業務が自動化され、大量のデータを迅速かつ正確に補完することが可能になります。
スクレイピング
スクレイピングとは、Webサイトから必要な情報を抽出し、不要な部分を削ったり必要な部分を抽出したりして使いやすい形に加工する技術です。そんなスクレイピングの作業にRPAを導入すると、大幅に作業が効率化されます。
たとえば取得したいデータが膨大であっても、RPAであればスピーディーに抽出できますし、手動でのデータ収集に比べて精度も向上します。
また、データ取得などの単純作業ではヒューマンエラーが発生する可能性が高くなりますが、RPAに任せることで人的ミスの発生を抑え、不要な工数の削減にも繋がります。
BIツール作成の工数削減
BIツールとは「ビジネス・インテリジェンス・ツール」の略語で、多くのデータから必要な情報を取り出し、分析できるツールです。また、分析結果を見やすいようグラフ形式で表示したり、必要な形式に合わせてレポート出力したりすることも可能です。
そんなBIツールですが、RPAと組み合わせることで「情報収集の効率化」や「データ品質の向上」が期待できます。
BIツールを使ったデータ分析には、大量かつ広範囲のデータ収集と入力が必要で膨大な工数がかかります。しかし、RPAを導入すると作業が自動化できるため、大幅な工数削減が期待できるのです。
また、空いたリソースを生かし「業務プロセスの改善」や「戦略的意思決定」といったコア業務に注力できるようになります。
RPA×分析 導入事例
RPAを使ったデータ分析の事例について、具体的な事例を3つ挙げて解説します。サポート体制が充実しているRPAツールの「BizRobo!」を例に紹介します。
事例① 有料チケットの販売実績を把握する業務
各イベントを企画している会社で、有料チケットの販売実績を把握し企画の検討をしていましたが、手作業ではどうしても時間が掛かってしまい分析が困難でした。
また、データの集計は毎日実施しており、いかに短時間で販売実績を集計するかが企画検討のカギとなっていました。
そこでRPAを導入し、POSレジ・チケットサービス・自動券売機など複数の販売経路別にデータを収集し、正確な入力が実現。
その結果、1日1回しか行えなかったデータ分析の定例会が、日に何度も行えるようになり、タイムリーなデータに基づいた翌日の販売数予測や企画の検討ができるようになりました。
事例② 販売見込みを予測する業務
マーケティング担当者は基幹システムから売上・マーケティング・季節などのさまざまな要因を考慮し、販売見込みを予測する業務を実施していました。しかし、データ収集に労力が割かれており、肝心のデータ分析や予測に十分な時間を使えていない状況でした。
そこでRPAを導入し、各要因を考慮した上で基幹システムからのデータ収集をすべて自動化。担当者は本来の業務であるデータ分析と予測に集中できるようになりました。
その結果、年間720時間の余剰時間が創出され、データの正確性も高めることが可能となっています。
事例③ 広告効果データの取得と管理ファイルへの転記業務
自社Webメディアを経営している会社で、自社メディアの広告効果データを取得し管理ファイルへの転記と関係者へデータ送付する業務がありましたが、時間がかかっている状況でした。
そこでRPAを導入し、課題であった広告効果データを取得する作業を含め、さまざまな業務へ適用することにより、月150時間の余剰時間を創出することに成功しています。
その結果、今まで以上にデータ分析などの人が対応すべき高度な業務に時間が割けるようになりました。
RPAを使ったデータ分析における注意点
導入することで大きな効果を期待できるRPAですが、適切な運用を行う上で注意点も存在しますので解説します。
データ量が少ないケースには適していない
RPAの最大のメリットは業務が自動化できることです。1度の作業にかかる時間が短くても、長期的にみると効果的な時間の削減に繋がっているケースが多くあります。
しかし、作業時間が短いものや発生頻度が低いものを自動化しても、想定している程の費用対効果を感じることができないでしょう。
そのため、データ分析にRPAを導入する場合は、工数削減効果が大きいものから優先度をつけて自動化していくことをおすすめします。
属人化するリスクがある
RPAで業務を自動化すると、人の手を介することなく処理が完了します。
そのため、どういった業務を実施しているのかマニュアルや仕様書で残しておかないと、担当者が変更したタイミングなどで属人化してしまうリスクがあります。
RPAを導入する際はノウハウがブラックボックス化しないよう、担当者を複数人アサインしたり、利用方法やメンテナンスについて記載されているマニュアルを作成したりするなど、運用を整備しておきましょう。
エラーにより分析がストップする可能性がある
RPAは決められたルール通りに処理を実行しますが、RPAで使用しているシステムなどに変更があると、エラーが発生し処理がストップしてしまうことがあります。
RPAを導入する段階で、すべてのケースを予測するのは困難ですが、想定できる限りエラーに関する処理フローを検討しておきましょう。
<検討内容>
・A業務がストップした際は、人の手でカバーする
・Bシステムがストップした際は、代替えのCシステムを使いできる部分まで対応する
RPAを使ったデータ分析には「BizRobo!」がおすすめ
データ分析の業務効率化を進めるなら「BizRobo!」を使った自動化がおすすめです。
現在、さまざまな特徴をもつRPAがリリースされていますが、BizRobo!はRPAの導入がはじめての方にも使いやすく「コスト削減」や「人手不足解消」といった課題解決に効果的なツールです。
そんなBizRobo!の特徴を3つ挙げて紹介します。
ノンITでも開発が可能
BizRobo!は、普段ITに触れていない方でも開発が可能です。ローコード開発で視覚的にロボット開発ができるため、専門的なプログラミングの知識や複雑なコードを書く必要はありません。
さらに、マウス操作による「クリック」やファイルを開いたり、閉じたりする「ファイル操作」など、使いやすい操作パーツが準備されています。
業務を自動化するときは、普段実施している作業手順に沿って、BizRobo!から該当のパーツを選び、順番に並べていくことで開発ができます。
専門のIT人材を確保せずとも、業務に精通している現場担当の方で開発を担当できるため、より現場ルールに即した質の高いロボット開発が可能となります。
10年以上の開発・運用実績とノウハウ
国内で10年以上の開発・運用実績とノウハウがあるRPA先駆者で、企業様のお悩みに迅速に対応することができます。
これまで培ったノウハウやお役立ちナレッジをお届けする「BizRobo! ナレッジベース」では、BizRobo! の基本情報や初心者向けナレッジから、開発や運用時に役立つ情報の提供をしています。
また、どなたでも確認できるポータルサイトの「My BizRobo!」では、お客様自身で学習いただける研修コンテンツや、効果的なBizRobo!の使い方などを紹介したセミナー情報なども公開しています。
他にも、さまざまな業界でRPA導入した実績を生かし、実際に現場でパソコン操作を確認しながら、RPAを使った自動化できる業務の洗い出しや設定支援など包括的なサポートも準備しています。
導入規模に合わせてプランを用意
BizRobo!では、お客様の導入規模に合わせて複数のプランをご用意しています。
RPAは最初から大きく展開するのではなく、目的や目標を明確にしやすく成果検証もしやすい規模での導入からスタートするのがおすすめです。
BizRobo!では、高度な機能はそのままにスモールスタートが可能な「BizRobo! mini」や、徐々に導入規模を大きくしていくときに利用できる「BizRobo! Lite」「BizRobo! Basic」といったプランをご用意しています。
他にも、1ライセンスで無制限にロボット開発が可能なため、ロボットの数が増えるほど、コストメリットを感じられる料金体系となっています。
詳しい内容について知りたい方は、ぜひお問い合わせください。
BizRobo!でデータ分析を自動化しよう
ビジネスチャンス創出に繋がるデータ活用ですが、その作業工程には「データ収集」や「データ加工」といった人手で行うには、時間のかかる作業が存在します。
そこで、RPAを活用するとデータ分析時の「収集」「整理」「加工」といった作業を自動化でき、業務コストの削減や生産性の向上が図れます。
『BizRobo!』は、ノンITで非エンジニアの方でも操作しやすく、データ分析の自動化におすすめなRPAツールです。はじめてのRPA導入にもおすすめですので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。