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【イベントレポート】
「デジタルレイバーグランプリ 2023 決勝大会」
優勝は医療法人社団たいようのき
~10/4(水)ザ・プリンスパークタワー東京、「SoftBank World 2023」内にて開催~
RPAホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:高橋 知道)の子会社で、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)/Digital Labor(仮想知的労働者)のベーステクノロジーを提供するRPAテクノロジーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:大角 暢之、以下「RPAテクノロジーズ」)は、10月4日(水)に「デジタルレイバーグランプリ 2023 決勝大会」を開催いたしました。
■デジタルレイバーグランプリ2023について
「デジタルレイバーグランプリ」は、BizRobo! Family製品のユーザー各社がRPAに関する取り組みについて発表し、競う過程でユーザー交流を活性化し、全国のコミュニティ活動促進につなげることを目的としたイベントです。
決勝大会に先駆けて、全国5エリアで地域大会を開催し、①RPAのスケールにむけて工夫した点 ②活躍しているロボットのユニークさ ③会社変革への貢献インパクトを軸に、審査員およびオーディエンス(現地参加視聴者)による投票で各エリアの優勝企業を選出しました。
各エリア優勝企業は10月4日(水)に「SoftBank World 2023」内で開催した決勝大会で、全国No.1のデジタルレイバー活用の取り組みを競いました。決勝大会は会場/オンラインあわせて約730名の方にご観覧いただきました。
■デジタルレイバーグランプリ2023 決勝大会概要
- イベント名称 :デジタルレイバーグランプリ 2023 決勝大会
※SoftBank World 2023内で開催 - 開催日時 :2023年10月4日(水)17:00~20:00
- 会場 :ザ・プリンスパークタワー東京 地下2階
- 主催 :RPAテクノロジーズ株式会社
- 協賛 :ソフトバンク株式会社
- 審査員 :ソフトバンク株式会社 カスタマーサクセス本部 本部長 上永吉 聡志
RPAテクノロジーズ株式会社 代表取締役 執行役員社長 大角 暢之
株式会社すきまデザイン 代表 渡辺 さき
地域大会参加企業の皆様 - 登壇企業 :旭川赤十字病院(北海道大会優勝)
THK株式会社(東日本大会 Day1優勝)
ロート製薬株式会社(東日本大会 Day2優勝)
医療法人社団たいようのき(東海・関西大会優勝)
株式会社デジタルテクノロジー四国(中国・四国大会優勝)
九州旅客鉄道株式会社(九州・沖縄大会優勝) - イベント詳細 :https://rpa-technologies.com/d1/
- オンデマンド配信:https://sbw.tm.softbank.jp/
※2023/11/10(金)まで、SoftBank World 2023サイト上でオンデマンド配信の視聴が可能です。
■開会挨拶(RPAテクノロジーズ株式会社 代表取締役 執行役員社長 大角 暢之)
本日は「デジタルレイバーグランプリ 2023 決勝大会」にご来場、ご視聴いただきありがとうございます。このイベントはお客様同士の交流を求める声を多くいただき、事業開始から10年という節目もあり開催しました。全国5エリアで36社の皆さんが地域大会に参加いただき、熱い予選を勝ち抜いた6社が本日の決勝に登壇する運びとなりました。
この大会は「デジタルレイバー」という言葉を使っている点にこだわりがあります。BizRobo!およびSynchRoidというソリューションが生まれた2013年には、RPAという言葉がなかったからです。我々は24時間365日働くデジタルレイバーを現場の皆さんに醸成していただくことで、ツールによる効率化ではなく、我々の暮らし、仕事が進化するということをこの10年間訴えてきました。そして現在では、全国数千のユーザーの皆さんが、この想いに共感してくださっていると感じています。
本日の発表ではデジタルレイバーの活用により、人生そのものが豊かになっていく様子が表現されると期待しています。
■発表内容① 旭川赤十字病院
企業概要 |
北海道旭川市で、道北一帯の三次救急を担当する診療科:28科、病床数:480床の病院 |
導入背景 |
生産年齢人口の減少に備えるため、2019年にRPA導入。2022年4月にBizRobo!へリプレイス |
RPA推進体制 |
デジタル推進室4名で開発する集中開発型※1 |
RPA活用における課題と解決策 |
初代RPA活用時にロボット稼働数が増えなかったことから専門部署を立ち上げ、徐々に人員を増員。ロボット停止の頻発等を理由にBizRobo!へ乗り換え |
ロボット事例 |
放射線レポートの見落としを防ぐため、放射線レポート未開封通知ロボットを開発。放射線医と他科医師とのコミュニケーション・エラーを防ぐ(平均90件/日通知)。従来は月1回、紙で200~300件の通知を行い、未対応が約80件/月生じていたが、RPA化により約25件/月まで減少 |
RPA活用の効果 |
RPA活用により医師の業務時間を減らし、多忙によるミスを減らすことで医療事故の防止につなげている |
今後の展望 |
極力止まらないロボットを作成し、電子カルテでつまずくポイントを今後院外でも共有できれば効率の良いロボット作りが実現できる可能性がある。院内の困りごとのヒアリング等を通してロボットの活用範囲を広げ、人の命に関わる問題である医療の質の向上に貢献する。現在は生体モニター波形収集、パキロビッド併用禁忌薬抽出ロボットを開発中 |
■発表内容② THK株式会社
企業概要 |
LMガイドをはじめとする機械要素部品の開発・製造・販売を行うメーカー |
導入背景 |
間接人員を増やすことなく中期経営計画を達成するため、従業員の生産性向上を行う目的で2017年9月にBizRobo!を導入 |
RPA推進体制 |
導入当初:現場開発型※2→現在:ハイブリッド型※3(現場が開発、専門チームが推進・管理・教育・開発補助) |
RPA活用における課題と解決策 |
①開発者サポートの強化 ②エラー回避・解消ノウハウ共有 ③ロボット管理効率の向上が必要となり、RPA周りのシステム連携、BizRobo!研修の拡充、エラー率の上限設定(1%未満)等の10の施策で対応 |
ロボット事例 |
ロボット見守りロボットが1,500体以上のロボット、6,000回以上の実行回数/日を管理してログ抽出・加工等を行うことで、状況の可視化を行い、業務自動化の安定を支えている |
RPA活用の効果 |
プロジェクト発足から4年でロボット稼働台数を20倍に増やし、42,972時間/年(2022年度)の業務時間削減、ロボットエラー率は0.87%(2023年7月時点)に抑制。業務改善において、データ活用で解決するマインドの醸成 |
今後の展望 |
①評価:ロボット開発成果の可視化・評価制度の構築 ②展開:ロボット開発環境の標準化 ③成長:RPA×高度なデジタル技術活用で高付加価値業務へのリソースシフトを行い、生産性2倍の実現を目指す |
■発表内容③ ロート製薬株式会社
企業概要 |
1899年創業、アイケア・内服等の医薬品、スキンケア等の化粧品、機能性食品等の製造・販売を行うメーカー |
導入背景 |
2017年にRPAを導入。当初は新しい事に挑戦する時間と人づくり(時間削減)、現在は学び教えあう風土づくり(全社展開)、今後は経営総合ビジョン2030:Connect for Well-Beingの実現に向けて活用 |
RPA推進体制 |
推進部署主導で、各事業部署と共同で開発運用するハイブリッド型 |
ロボット事例 |
新規ビジネスである越境EC参入時にRPAで大量のデータ処理を実施。POSレビュー業務に携わるワーキングマザーの「ゆとりお迎え100%(定時退社)」実現のためPOSデータ加工に活用 |
RPA活用の効果 |
2023年時点で2,826体のロボット、217のロボキットを活用し、10,600時間/年の業務削減、業務生産性200%を達成、全国各拠点で活用中。印刷ミスで発生する印刷費や業務アウトソースにかかる費用をRPA化で削減。ロボキットで共通要素を統合、個別要素を外部化したことで、①開発生産性 ②ロボット管理 ③メンテナンス生産性を向上。 また業務効率化により肉体的・精神的・社会的健康を実現 |
今後の展望 |
各健康面への好影響から、Connect for Well-Beingの実現にRPAが必要不可欠と考え、今後も開発を継続する方針。また社内だけでなく、社外の方々とも学びあいながら生成AI活用等にも挑戦したい |
■発表内容④ 医療法人社団たいようのき
企業概要 |
在宅医療を専門とした「オリーブ在宅クリニック」を愛知県名古屋市で運営 |
導入背景 |
人手不足が深刻な医療業界で、事務作業・書類管理の工数をデジタル化で削減して、医療行為に集中できる環境を整備するためBizRobo!を導入 |
RPA推進体制 |
BizRobo!パートナー企業、富士フイルムイノベーションジャパンに開発を委託する集中開発型 |
RPA活用における課題と解決策 |
デジタル化に向けた紙書類の廃止を行ったタイミングでスタッフの退職が続いたが、RPA開発を加速し、業務自動化により人的リソース不足を解消 |
ロボット事例 |
①定型資料作成 ②定型書類スキャン・仕分け ③二重登録 ④繰り返し処理 ⑤電子カルテと他システムの相互連携等にRPAを活用。具体的にはChatWork記載事項の電子カルテへの転記、複数の医師が介在する中での採血漏れ防止のためにRPAとkintoneの連携でアラート通知等 |
RPA活用の効果 |
約70時間/月の業務時間、約300万円/年の削減効果に加え、転記ミス・採血漏れがなくなり、業務改善/効率化、医療安全の面で大きな効果を創出 |
今後の展望 |
①医療安全・質の向上に向けたダッシュボード作成、医療ガイドラインに沿った診療支援 ②地域包括ケアのための院内ツールと地域基幹ツールの連携 ③RPAにより創出した時間で自己成長・スキル向上のための研鑽、より創造的な仕事への着手など人材育成面の強化に着手 |
■発表内容⑤ 株式会社デジタルテクノロジー四国
企業概要 |
愛媛県の私鉄「伊予鉄グループ」の伊予鉄総合企画株式会社からDX推進事業の移管を受けた子会社 |
導入背景 |
伊予鉄グループのホールディングス化をきっかけに、システム乱立・業務属人化などの問題が発覚し、その解決策として2018年にBizRobo!を導入 |
RPA推進体制 |
専門部署を立ち上げて現場と共同でロボットを運用するハイブリッド型 |
RPA活用における課題と解決策 |
RPA学習・開発の時間確保不足、ITリテラシーの低さで推進が想定通りにすすまず、システム部門の参入・専門部署への新入社員配属、独自の教育コンテンツ・学習サイクル導入で解決 |
ロボット事例 |
愛媛県から受託したコロナ禍の給付金申請等の事務局運営業務において、毎日発生するチェック作業・データ集計等をRPA化し、スピーディーかつ正確な事務局運営を実現。受託業務の増加など、ロボット活用業務の幅拡大を実現 |
RPA活用の効果 |
①業務標準化、属人化の防止 ②効率化に対する意識の習慣化 ③環境の変化・充実 ④部署間・グループ間での情報交流に加えて、RPA導入によりグループ内業務5,160時間、受託業務では6,000時間以上の業務削減、3億円以上の売上創出、70%以上の利益率を達成。現在グループ14社中5社でBizRobo!活用中 |
今後の展望 |
各グループ企業でのDX推進に向け、RPA開発を通じてDX人材の育成を実施。業務改善意識やRPAリテラシーの向上を目指しながら、これまでに培ったRPAの展開、開発者育成ノウハウをグループ全社に広げて業務自動化および自走化を推進 |
■発表内容⑥ 九州旅客鉄道株式会社
企業概要 |
九州を地盤に鉄道の運行及びまちづくりを行う。47からなるグループ会社は、九州一円のネットワークを活かして多彩な事業を展開 |
導入背景 |
マンパワー重視かつ紙文化が根強く残っており、業務自動化に課題を感じていた2018年度にSynchRoidを導入。当初はバックオフィス業務を中心に開発・運用していたが、現在は全社展開 |
RPA推進体制 |
社員が自分の仕事を持ちながら開発も進める市民開発=現場開発型 |
RPA活用における課題と解決策 |
継続的な開発のためのモチベーション維持が課題となり、①組織で取り組む(部内の役割分担で開発時間確保・業務量調整) ②開発意欲を高める仕掛け(D-1グランプリ開催、デジタルヒーロー制度)の施策を実施 |
ロボット事例 |
①弁当発注個数集計・乗客名簿作成ロボット(約3,000時間/年削減) ②未収監査ロボット(未収金データ抽出・加工で約96時間/年削減) ③乗車人員報告ロボット(紙の使用・手入力を廃止で約5,110時間/年削減) |
RPA活用の効果 |
RPA活用を通して個々のITスキル向上を実現、またAI-OCR、BIツール、アプリ等との連携も可能となり、72,816時間/年(2022年度)の業務時間削減 |
今後の展望 |
仲間の仕事を楽にしたい、ヒューマンエラーを無くしたい等の開発者の「おもい」でRPA活用が加速。「おもい」という開発の原点を形にするために引き続きロボット開発を行う |
※1 集中開発型:社内の特定の部署、もしくは外注先がすべてのロボット開発・運用を行う
※2 現場開発型:ロボット化したい業務を行っている部署(現場)が開発・運用を行う
※3 ハイブリッド型:基本的には部署(現場)が開発・運用を行い、難しい内容のロボット開発は専門の人材もしくは外注先に任せる
■デジタルレイバーグランプリ2023 決勝大会 結果発表
優勝:医療法人社団たいようのき
医療法人社団たいようのき 理事長 木村 卓二 様コメント:
我々は人がいなくなってどうしようというところからRPAを始めましたが、他の登壇者の皆さんは人をどうやってDX人材として育てるかという視点でRPAを活用されていることに驚きました。これから皆さんを見習ってさらに成長していきたいと思います。ありがとうございました。
審査員/ソフトバンク株式会社 カスタマーサクセス本部 本部長 上永吉 聡志 様コメント:
主催者側の視点として、こうしたイベントを今後も開催しなければいけないと思いました。先日アメリカでITイベントに参加した際に、色々な人種、多様性を持った文化の中でデジタル化を進めていて、彼らがノウハウやスキル、考え方を学ぶのは、やはりこういうコミュニティの場が非常に多いということを理解しました。本日感じたことをもとに、来年以降もこのイベントを続けられるような企業文化の後押しをしたいと思います。
審査員/株式会社すきまデザイン 代表 渡辺 さき 様コメント:
RPAによる業務課題の解決は、ITリテラシーとビジネスの融合による業務効率化の集大成であり、人を幸せにする技術なのだと改めて感じました。
本日登壇された皆さんは開発を楽しんでいて、開発で人の役に立っている実感を持っている。そんなサービスは他にないと思います。特に木村様のプレゼンテーションは、医療業界という大変な環境下で、紙・FAX文化中心というところから、デジタル化、RPA活用の大きな伸び幅を見せていただきました。地域大会を含めて、どの業界にもすばらしい活用ストーリーがたくさんあり、本当に勉強になりました。
■閉会挨拶(RPAテクノロジーズ株式会社 代表取締役 執行役員社長 大角 暢之)
登壇された6社の皆さんが突出した表現をされたと思うと同時に、生々しい現場の課題があることを再認識しています。ITやデジタル技術が進化している中でもこうした課題が解決していない、なぜ解決していないのか?これが押さえるべきポイントだと思っています。
一方で、SoftBank World 2023内で様々な話を聞きまして、本当に素晴らしい未来が待っているとも感じました。AIではなくAGI(汎用人工知能)やASI(Artificial Super Intelligence)を、誰でも利用できる時代が来るということです。本日の各社の登壇内容は、こうした未来に向けてデジタル・ドライブを実践していることの現れだと思います。デジタルレイバーを使いこなして、ChatGPTなどのテクノロジーを活用して、現場の皆さんが進化していると感じました。
そしてなにより「想い」。例えば医療現場では人の命に関わる課題を、デジタルレイバーと皆さんの想いによって解決していて、しかもその活動を楽しんでいると感じました。この取り組みはぜひ、来年以降も続けていきたいと思っています。本日は本当にありがとうございました。
■イベントの様子
【会社概要】
■RPAテクノロジーズ株式会社 (https://rpa-technologies.com)
- 本社所在地:東京都港区虎ノ門1-23-1 虎ノ門ヒルズ森タワー8F
- 設立 :2013年7月
クライアント企業の新規事業に対する投資及びコンサルティングサービスを手掛ける
オープンアソシエイツ株式会社(現:RPAホールディングス株式会社、コード番号6572東証プライム)
より、会社分割により100%子会社として設立 - 代表者 :代表取締役 執行役員社長 大角 暢之
- 資本金 :3,000万円
- 事業内容 :RPA、AIを活用した情報処理サービス業 、コンサルタント業務、BizRobo!を活用した新規事業開発・推進
*本ニュースリリースに記載されている会社名・商品名・イベント名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。