BizRobo! mini
管理職が率先したBizRobo!開発で生産性向上。
人員据え置きでも「事業規模3割拡大」に対応
Highlight
- 増大・複雑化する総務・経理業務にRPAの活用を決定
- 導入支援を得ながら、管理職2人で社内開発
- 事務処理速度の向上で、導入費用を大きく上回る効果
北部九州で調剤薬局や介護サービスなどの事業を展開するスカイメディカルグループの総務・経理業務を集約する株式会社スカイメディカルサービスは2021年、グループの事業拡大に伴って増大・複雑化する業務の効率化を目的に、定型的なパソコン操作を自動実行できるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツール「BizRobo! mini」を導入。開発は外部支援を得ながら管理職2名が自前で進め、グループ全従業員の勤怠管理、薬局の経理処理など、現在25種類のソフトウェアロボットが稼働している。
RPA活用は既存業務の効率化にとどまらず、キャッシュレス決済や電子帳簿保存法の改正といった新たな動きへの対応にも貢献しており、今後は活用範囲のさらなる拡大とともに、新たな社内開発者の発掘も進める計画だ。
導入背景医療・介護分野を横断する事業が拡大
人事・経理の事務作業が増大し複雑化
福岡県久留米市に本社を置くスカイメディカルグループは、創業以来の医薬品卸をはじめ、調剤薬局・居宅介護支援事業所・訪問看護・訪問介護・介護施設などの事業を北部九州で展開。事業間の連携により、総合的に質の高い医療・介護サービスの提供を目指す事業体だ。グループ10法人の従業員は、現在約350人。各社の総務・経理業務は、シェアードサービス部門である株式会社スカイメディカルサービスが一括受託している。
新法人設立や運営施設の譲受が近年相次いだスカイメディカルグループは、2020年からの1年余で法人数が1.4倍、部門数と従業員数が1.3倍になるなど、事業規模が急激に拡大した。
それに伴い、総務・経理業務は事務の総量が増えた上、グループ内に多様な職種・勤務シフト・売上計上ルールが併存するようになり管理が複雑化。業務の効率化が急務となっていた。
BizRobo!を
選んだ理由「トライアル中の開発で課題解決を確信」
他製品とも比較、価格や汎用性を評価
スカイメディカルサービスが抱える業務の効率化、とりわけグループの人員増に対応できる勤怠管理業務の負担軽減策を探っていた同社社長の澤山茂広氏は2021年初頭、長崎RPA協議会のセミナーでの紹介をきっかけにRPAツールの検討を開始。製品比較とトライアル利用を経て、同年8月にクライアント型RPAツール「BizRobo! mini」を導入した。
同ツールを選んだ理由を、澤山氏は次のように語る。
「90万円/年という比較的手頃なライセンス価格や、他製品よりも基本性能が高く汎用性が期待できたことに加え、トライアル期間中に私たちの懸案だった勤怠管理向けのロボットが大枠で完成し、『BizRobo!で実際に効率化できる』と確信できたことが大きかったです。『これならば』と、対象業務のスタッフやグループの経営陣も納得し、導入をスタートダッシュで軌道に乗せることができました」
対象業務日々の勤怠管理などで25種類のロボットが稼働中
既存業務だけでなく、新たな動きへの対応にも貢献
BizRobo!の提供元であるRPAテクノロジーズ株式会社の福岡オフィス、ならびにパートナーである株式会社松本による支援のもと、澤山氏はロボット開発手法を習得。プログラミング経験がある介護施設部門の吉村明彦氏(株式会社スカイメディカルアイ 取締役)を加えた2人体制で社内開発を進め、現在約25種類のソフトウェアロボットが稼働中だ。
このうち勤怠管理では、グループ全従業員の出勤簿を勤怠管理システムの画面上で1人ずつ確認後、打刻や申請の不備をExcelファイルに集約し、管理職への対応依頼のためグループウェア上で共有する作業が、毎朝自動実行されている。
また、調剤薬局でのQRコード決済対応開始に伴って新たに生じた経理処理では、27店舗分の利用明細の取得・集計をロボット化。さらに2022年1月施行の改正電帳法対応で請求書管理サービスを導入した際は、マスタの自動登録にも活用された。
グループ従業員の勤怠管理業務
導入効果3割増の従業員に関する事務処理が増員なしで可能に
処理の迅速化で、導入費用を大きく上回るコスト削減
BizRobo!の活用によりスカイメディカルサービスは、250人強から350人近くまでグループ従業員数が急増した中でも、総務・経理担当者6人強という体制のまま余裕を持って業務遂行できる生産性向上を達成した。
特に、勤怠管理でのRPA導入効果は想定以上で、澤山氏は「目視と手作業では月2回が限界だった勤怠チェックが毎日可能となって締め処理が早まり、給与振込手続も前倒しできるようになった結果、振込手数料を節約できた額が、BizRobo! miniのライセンス費用を上回る状況です」と明かす。
キャッシュレス、ペーパーレスといったデジタル化が、これからさらに加速するのが確実な中、多様なデータの転記作業を自動化できるRPAという道具を得たことにより「工数を理由に新たなデジタル化への対応を断らなくて済む」(同氏)という安心感も大きいという。
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CORPORATE PROFILE
- 社名
- 株式会社スカイメディカルサービス
- 事業内容
- シェアードサービス
- ウェブサイト
- https://skymedical.jp/
- 話を伺った方
- 代表取締役
澤山 茂広 氏
株式会社スカイメディカルアイ 取締役
吉村 明彦 氏
- ここまでの内容に加えて下記を追加
「今後について」
「現場の声」 - 印刷用PDF(フルカラー)4ページ