BizRobo! Basic
年間37万時間を削減した業務改革推進プロジェクトの中心となったBizRobo!、魅力は本運用時のコストパフォーマンスの高さ
Highlight
- NECグループの業務改革推進プロジェクトとして「RPA推進センター」を発足
- 業務改革全体の時間削減効果は年間37万時間
- RPAで20万時間以上の削減を達成、うち8割程はBizRobo!が稼働
日本電気(NEC)グループのスタッフ部門を収容するNECマネジメントパートナー株式会社は2014年4月に設立、従業員は3,300名を超える。同社は2016年度からNECグループ全体の業務改革推進プロジェクトに着手。その業務改革の解決手段の1つとして導入が進められたのがBizRobo!をはじめとするRPAツールだ。2020年5月現在、NECグループの経理・財務、人事・総務、資材調達、営業バックオフィス、情報システム等、さまざまな部門を対象に158業務でRPAツールの導入が進められ、716体のロボットが稼働中。そのうちの8割程度でBizRobo!が稼働しているという。
導入背景NECグループのRPAによる業務改革の推進部隊としてRPA推進センターを発足
ミッションは、より付加価値の高い業務へ社員をシフトさせること
NECマネジメントパートナー株式会社(以下NMP)は日本電気(以下NEC)グループのスタッフ部門を集約した事業会社だ。事業内容は、総務・人事・調達から教育・プロモーションまで多岐にわたるが、なかでもグループの業務改革推進プロジェクトでは中心的役割を担っている。RPA推進センターは解決策の1つであるRPAによる業務改革の推進部隊である。
そんなNMPの「RPA推進センター」でシニアコンサルタントを務める大岡明久氏は、2016年10月、同センターの前身である自動化ツールグループを立ち上げた。発足にあたって大岡氏が課せられていたテーマが「NMPおよびNECグループにおける業務効率化/業務高度化/事業拡大を狙った自動化に、RPAを中核として取り組むこと」だった。
「労働時間の短縮、働き方改革、品質維持など細かな課題・経営的ニーズがあるなかで、定型業務を自動化し、社員を付加価値の高い業務にシフトできるようにすることが我々のミッションでした。その手段の1つとして持ち上がったのがRPAです」(大岡氏)
自動化ツールグループは後にNECグループ全体のRPA展開に特化した組織「RPA推進センター」として改編され、大岡氏は翌19年3月までセンター長を務めた。
BizRobo!を
選んだ理由実績の大きさからBizRobo!の導入を検討
決め手はコストパーフォーマンスの高さ
自動化ツールグループが発足した2016年度からRPA本格導入のためのPoC(Proof of Concept)がスタートした。同年度中、経理・財務の業
務を皮切りに半年間をかけて情報収集、有効性検討、投資利益率の試算、RPAツール選定、トライアル等を行い、2017年度中には正式導入へと至った。
ツール選定においてはBizRobo!のほか、NECが自社で展開している業務自動化ソフトウェアロボット「NEC SoftwareRobotSolution(Robosol)」、さらには他社RPAツールも検証した。現在は対象業務の特性に合わせ複数ツールを併用しているが「メインで稼働しているのはBizRobo!」だという。
「導入のきっかけはBizRobo!の国内実績が一番大きかったことですが、実際に検証を進めてみて感じた魅力はコストパフォーマンスの高さでした。単純なライセンス使用料の比較ではなく、必要となるハードウェア
のコスト、そのハードウェアを監視するための人員コストなども総合的に勘案すると、サーバ型でコントロールしやすいBizRobo!が、結果的にランニングコストを抑えられるとわかりました」(大岡氏)
対象業務活用範囲拡大・転換期を経て158業務・716体に拡大
対象業務選定はリーンシックスシグマの手法に則る
対象業務選定は「課題定義→測定(見える化)→要因分析→改善→定着」(DMAIC)の5段階を踏まえるリーンシックスシグマの手法に則っているという。
「自動化したい業務を現場でリストアップしてもらった後、我々が現場へのヒアリングを行い、要因分析を踏まえてから手段を検討・選択します」(大岡氏)
2018年度にRPA導入・活用の範囲拡大をトップダウンで加速。2019年度は開発プロセスの見直し、運用管理の高度化、管理手法改善などを行う転換期と位置づけた。2020年5月時点での対象業務は経理・財務、人事・総務、資材調達、営業バックオフィス、情報システムに渡り、対象158業務・ロボット稼働数716体にまで及んでいる。
例として挙げられる対象業務の1つが派遣契約更新支援。全国約200拠点・約2,100名分の派遣契約者の契約更新を行う当業務では、毎月一定の期間に発生する派遣更新の確認作業に専任者の作業が逼迫していた。そこで、これまで主にExcelVBAで自動化していた作業プロセスを活かしつつ、一部工程にBizRobo!を組み込んだ。その結果、月51時間の作業時間を削減、専任者は個別のメール送付・督促・フォロー等の煩雑作業から解放された。
導入効果年間20万時間の削減効果、そのうち8割がBizRobo!
コロナ禍での在宅勤務もスムーズに
社全体でのRPA導入による削減効果は年間20万時間以上に及び、そのうち8割がBizRobo!による成果だ。
「当社のRPAによる業務改革においては“RPAだけにこだわらない”というのが1つのポリシーです。RPA導入の他にも、単純な業務の見直し、汎用ツールの活用、システム改定等を行っており、ICTツールによる業務効率化効果は年間累計37万時間。その半分以上がRPA導入の成果ということになります」(大岡氏)
こうした数値的な効果以上に大きかったのが、RPA導入による副次的効果だ。
「先ほどの派遣契約更新支援にしても専任者の時間外作業がほぼゼロになりましたから、心理的プレッシャーからの解放は大きかったと思います。すでに自動化が進んでいますから、大規模災害やこのたびのコロナ禍においても、在宅勤務を後押ししてくれました」(大岡氏)
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CORPORATE PROFILE
- 社名
- NECマネジメントパートナー株式会社
- 事業内容
- NECグループの総務・人事・調達・教育・プロモーション等のシェアードサービス
- ウェブサイト
- https://www.necmp.co.jp
- 話を伺った方
- NECマネジメントパートナー株式会社 プロセス・IT統括事業部 RPA推進センター シニアコンサルタント(業務自動化)大岡 明久 氏 等
- ここまでの内容に加えて下記を追加
「今後について」
「現場の声」 - 印刷用PDF(フルカラー)4ページ