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企業の成長に伴い、入社手続きの負担が増大していませんか?特に労務管理のリソースが限られている企業は、入社手続きの煩雑さに課題を抱えることも多いでしょう。
入社手続きを効率化することで、業務時間を削減し、本来取り組みたいコア業務に専念できるようになります。
本記事では、入社手続きの課題を整理したうえで、効率化する4つの方法を解説します。役立つシステムやツール、成功事例にも触れていますのでぜひ参考にしてください。
目次
入社手続きの7つの課題
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入社手続きの効率化にあたって、まずは業務の課題を整理してから、最適な対策を検討しましょう。ここでは入社手続きの7つの課題を詳しく解説します。
書類作成・送付の時間と手間
入社手続きでは、書類の作成や、新入社員への送付・郵送に時間と手間がかかります。必要書類は以下のように多岐に渡ります。
・採用通知書(内定通知書)
・入社誓約書
・雇用契約書・労働条件通知書
・扶養控除等申告書
・健康保険被扶養者異動届・国民年金第3号被保険者届
新入社員が直接記入する書類は、説明書と記入例を同封したうえで送付・郵送します。返送されたら、記入内容を確認・照合したうえで、社内での保管や行政への提出という流れです。
入社手続きには煩雑な書類作成や送付が伴うため、担当者の業務時間の増大や心身的な疲労につながります。
コストの発生
入社手続きにはさまざまなコストが発生します。必要書類を紙で管理している場合、書類の印刷費や郵送費だけではありません。保管場所のコストがかかります。入社手続きが業務時間内に終わらない場合は、人的コストや残業代も発生します。
前述のとおり、入社手続きは必要書類や作業工数が多いため、新入社員の人数に伴ってコストも増加します。業務を効率化しない限り、これらのコストは積み重なり、企業にとって大きな負担となるでしょう。
コミュニケーション数が膨大
入社手続き業務では、関係者とのコミュニケーションも膨大です。例えば新入社員とのやり取りを始め、社内の各部門との研修や配属の調整、行政機関での手続きなどが挙げられます。コミュニケーションの取り方も、メールやチャット、電話、郵送など、相手によってばらばらです。
社会保険関係の手続きはスピード感のある対応を求められるケースも多く、大量の業務を抱える担当者への負荷が大きくなります。担当者の生産性の低下にもつながるため、課題解消に向け効率化が急務です。
紙ベースで確認・保管するリスク
入社手続きを紙ベースで確認・保管する場合、紛失や破損のリスクが伴います。特に入社手続きで扱う書類は個人情報を多く含むため、情報漏洩の防止に向けて慎重な管理が必要です。
株式会社SmartHRが実施した「入社手続きに関する調査(2021年)」によると、2021年度の入社手続きにおいて、約50%の企業がオンラインを利用して対応した一方、30%以上の企業が紙のみで対応していることが明らかになりました(※1)。
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(※1)
人事労務担当者の約67%がオンラインでの手続きを希望しており、担当者の希望と企業の実態との間にギャップがあります。
この結果から、近年の急速な社会変化に伴い、人事労務担当者の意識はオンライン化へと向かっていますが、企業の対応が追いついていないことが課題といえるでしょう。
書類の不備やミス
入社手続きは業務量が多く、書類に不備やミスが発生しやすいことも課題です。
具体的には、各種証明書の不足をはじめ、必要項目の誤記入や未記入、システムへの登録ミスなどがあります。不備やミスが発生した場合、書類の修正や再提出などの対応が必要です。これを採用業務と合わせて行うには大きな手間と時間がかかります。
担当者と新入社員双方の負担増加や手続きの遅延にもつながるため、チェックフローの強化が求められます。
進捗管理の属人化
入社手続きでは、新入社員ごとに書類の提出状況や社内外での承認プロセスを管理する必要があります。しかし、入社手続きの業務フローが明確でない、業務を分担しているといった場合、進捗管理が属人化しやすいことが課題です。
進捗管理が属人化すると、特定の担当者の負担増大に加え、状況が不透明になり、入社手続きの抜け漏れが発生しやすくなります。担当者が不在の際に、対応できる人がいなくなるため、手続きも円滑に進みません。
このように進捗管理の属人化は生産性にも影響するため、課題の解消が不可欠です。
リモートワーク対応が困難
入社手続きの多くはリモートワーク対応が難しい傾向にあります。これは書類の受け渡しや押印が必要であったり、対面での説明が求められたりするためです。
株式会社SmartHRが実施した「入社手続きに関する調査(2021年)」によると、テレワークを行えない最大の理由は紙ベースでの業務があるためとなっています。次いでセキュリティの観点や押印作業の影響が挙げられています(※2)。
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入社手続きでもリモート対応が可能な仕組みを整えることで、業務の効率化に加え、担当者の柔軟な働き方をサポートできます。
入社手続きを効率化する4つの方法
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入社手続きを効率化することで、担当者の負担を軽減し、新入社員のスムーズな受け入れを実現できます。ここでは、入社手続きを効率化する4つの方法を紹介します。
業務フローの標準化
入社手続きの効率化には、業務フローの標準化が効果的です。業務手順やルールが明確になるため、担当者の迷いがなくなり、処理スピードが向上します。また誰でも対応できる体制になるので、業務の属人化や停滞を防ぐことが可能です。
業務フローを標準化する流れは以下のとおりです。
流れ | 詳細 |
---|---|
1.業務フローの整理 | ・現在の業務フローの把握 ・具体的な業務の洗い出し |
2.手順書・ルールの作成 | ・効率的に進める手順書 ・ルールを作成 ・書類の提出期限や承認プロセス、トラブル対処法など |
3.フォーマットの統一 | ・必要書類や申請フォームのフォーマットを統一 |
業務フローは一度標準化すれば終わりではなく、法改正や新たな課題などに応じて、継続的に改善することが重要です。
進捗の可視化
業務フローの標準化にあわせて、進捗を可視化する仕組づくりも進めましょう。誰もが一目で進捗を把握できれば、業務の抜け漏れを防ぎ、遅延している業務の発見や対策をしやすくなります。
進捗を可視化する主な方法は以下のとおりです。
・Excelやスプレッドシートでの管理
・システムやツールでの管理
入社手続きの件数が少ない、予算を抑えたいといった場合は、Excelやスプレッドシートで進捗管理表を作成して管理する方法が向いています。
一方、入社手続きの件数が多い場合は、システムやツールがおすすめです。進捗の自動更新機能やリマインダー機能などを活用できるため、進捗管理の手間が省けます。
電子化・ペーパーレス化の推進
入社手続きの一部を電子化・ペーパーレス化することも有効です。担当者は書類作成から申請、進捗管理まで、一連の流れをリモートで対応できるようになるため、業務負担が大幅に軽減します。
入社手続きに必要な書類を電子化・ペーパーレス化すれば、新入社員とオンライン上でやり取りでき、紙の印刷や郵送、保管が必要ありません。
書類によっては行政への電子申請も可能です。例えば、社会保険の電子申請は、労務管理システムの使用有無など、事業所の状況に応じて複数の方法が用意されています(※3)。
電子化・ペーパーレス化は、オンラインで情報を入力できるシステムやツールを活用すると便利です。
システムやツールの導入
システムやツールの導入により、入社手続きを効率化できます。理由は、入社手続きの電子化・ペーパーレス化や自動化が可能になるためです。
システムやツールで効率化できる業務例は以下のとおりです。
・必要書類の電子作成・管理
・ワークフローの自動化
・進捗管理
・申請・承認のオンライン対応
担当者の手作業や人的ミスが減ることで、入社手続きのスピードと業務品質が向上します。次章では、具体的なシステムやツールとその機能について詳しく解説します。
入社手続き効率化に役立つシステム・ツール
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入社手続きを効率化できるシステムやツールは、それぞれ機能やプランが異なります。そのため、自社の規模や状況、予算に応じて比較検討し、適切なものを選ぶことが重要です。ここでは入社手続きに役立つシステムやツールを3つ紹介します。
労務管理システム
労務管理システムは、労働環境や労働条件に関わる幅広い業務を効率化できるツールです。入社手続きを効率化できる主な機能として、以下のようなものがあります。
機能 | 詳細 |
---|---|
書類作成 | ・入社手続きに必要な書類をテンプレートで作成 |
電子申請 | ・必要書類や手続きの提出依頼 ・必要書類の入力や提出 |
新入社員情報の管理 | ・新入社員情報の抽出、管理 |
例えば、新入社員が必要書類をオンラインで提出すれば、労務管理システム上で管理が可能です。紙ベースでの書類作成や印刷、新入社員への郵送や提出書類の保管といった手間を省けるため、業務の大幅なスピードアップが図れます。
ワークフローシステム
ワークフローシステムは、申請や稟議などの業務手続きを電子化し、業務の流れをスムーズにするシステムのことです。入社手続きを効率化する主な機能は以下のとおりです。
機能 | 詳細 |
---|---|
申請フォームの作成 | ・入社手続きに必要な書類の作成 |
申請フォームの送付 | ・新入社員へ必要書類を送付 |
申請書類への承認 | ・申請された書類への承認 |
進捗管理 | ・申請書の進捗情報を可視化 |
電子書類の保管、検索 | ・電子書類を分類して保管 ・必要書類の検索 |
例えば、新入社員がワークフローシステム上で申請フォームに入力し、それを上長や人事担当者が承認するフローをとることで、手続きを可視化して円滑に進めることが可能です。
郵送など紙ベースでのやり取りが減り、業務の透明性も向上します。ワークフローシステムに業務手続きの情報が蓄積される仕組みのため、ペーパーレス化やリモートワーク対応にも効果的です。
RPAツール
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RPA(Robotic Process Automation)ツールは、ソフトウェアのロボットによって定型業務を自動化するツールです。自社の業務手順にあわせて自由にロボットを開発し自動化できるため、担当者の負担や作業時間を大幅に削減できます。主な機能と詳細は以下のとおりです。
機能 | 詳細 |
---|---|
必要書類の作成・確認 | ・入社手続きに必要な書類の自動作成 ・異常値や社内ルールに反した記載のチェック |
新入社員情報の抽出 | ・特定のシステムやサイトから新入社員情報を自動抽出 |
進捗管理 | ・進捗情報を自動更新・未対応業務のリマインド |
データの加工・保存 | ・データを指定のファイル形式に自動加工 ・指定された場所にデータを自動保存 |
データとシステムの連携 | ・社内外のシステムからデータを自動読取 ・自動でシステムへデータを転記 |
新入社員や担当者への連絡 | ・新入社員や担当者へチャットやメールを一斉送信 |
RPAツールは書類作成から入力ミスの確認、進捗管理など、入社手続きの中でも特に工数や手間のかかる業務を自動化します。入社手続き担当者が抱える課題を解消したうえで、圧倒的な作業スピードとミスの削減を見込めます。
さらにRPAツールは業界や業種に関わらず、あらゆる定型業務の自動化が可能です。採用業務など入社手続き以外の業務にも応用でき、部門の全体の生産性向上につながります。
【成功事例】RPAで入社手続きを効率化!業務を自動化し余剰時間を創出
前章で紹介したシステム・ツールの中でも、特に業務を自動化するRPAツールは入社手続きの効率化に効果的です。RPAツール『BizRobo!』を活用して、入社手続き業務の効率化に成功した企業事例をご紹介します。
ある企業の情報システム部門では、新入社員の入社手続きの際に、各システムのアカウント発行やユーザー登録といった複数の業務を、社員ごとに手作業で行っていました。数百人規模の新入社員がいることもあり、作業完了までに1ヶ月~2ヶ月の膨大な時間がかかることが課題でした。
そこでRPAツール『BizRobo!』を導入し、時間のかかるシステムへの登録業務を自動化します。
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ロボットに業務の一部を代行したことにより、担当者の作業は新入社員の情報リストの作成のみで済んでいます。担当者は時間的な制約から解放され、創出した余剰時間で企業規模拡大にともなう本業務に専念できるようになりました。
このようにRPAツールを活用すれば、担当者がルーティンワークから解放されるため、コア業務に集中できる環境が整います。
入社手続きの効率化にはBizRobo!が有効
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入社手続きの効率化に向けたRPAツールなら『BizRobo!』が有効です。『BizRobo!』は操作性の高い画面上にて、情報収集や集計、チェックなど、さまざまな業務を容易に自動化できます。
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定型的な業務を容易に自動化できる仕組みが整っており、幅広い業種・業界、規模の企業で導入されています。導入実績は2025年1月時点で3,000社です。
ここからは『BizRobo!』が入社手続きの効率化に有効な理由を3つ解説します。
誰でも直感的に操作できる
『BizRobo!』は誰でも直感的に操作できるRPAツールです。プログラミングの知識がなくても、クリック操作のみでロボットの開発ができます。作業のステップをつなげたり、順番を変えたりするだけなので、修正も容易に行えます。
さらに『BizRobo!』はeラーニングやナレッジサイト、開発者向けのWebセミナーなど、サポートコンテンツが充実していることも特徴です。
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担当者が主体的に入社手続きの自動化に取り組める仕組みが整っているため、導入して終わりではなく、現場での素早い定着と安定した運用が見込めます。
さまざまなアプリケーションと連携可能
『BizRobo!』は幅広いアプリケーションやシステムと連携して、業務を自動化できます。以下は連携できるアプリケーションの一例です。
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例えばチャットツールと連携すれば、新入社員への書類提出の依頼やリマインド、社内担当者への承認依頼などの通知を自動で行えます。もとから使用しているアプリケーションと連携すれば、入社手続き効率化の効果の最大化につながります。
貴社でお使いのアプリケーションやシステムと『BizRobo!』が連携できるかお問い合わせいただくことも可能です。
自社に適したプランを選べる
『BizRobo!』は「BizRobo! mini」「BizRobo! Lite」「BizRobo! Basic」の3つのプランを提供しています。詳細は以下のとおりです。
項目 | BizRobo! mini | BizRobo! Lite | BizRobo! Basic |
---|---|---|---|
認証 | インターネット認証 | ローカル認証 | ローカル認証 |
実行環境 | ローカル実行 | ・ローカル実行 ・サーバ実行 | ・ローカル実行 ・サーバ実行 |
課金対象 | アカウント | 実行帯域 | ライセンス |
同時実行 | 不可 | 可能 | 可能 |
プランによって認証方法や実行環境、課金対象などに違いがあります。そのため、企業の導入計画や規模にあわせて最適なプランをお選びいただけます。
小さい規模で始めたい場合は「BizRobo! mini」、手軽さと機能性を重視するなら「BizRobo! Lite」、大人数など大規模運用なら「BizRobo! Basic」がおすすめです。
まずはスモールスタートし、運用成果を見てから徐々にスケールアップすることも可能です。プラン間の移行もスムーズに行えます。
『BizRobo!』は操作性が高く、導入計画や費用感にあわせたプランごとに充実した機能を搭載していることから、入社手続きの効率化に有効です。入社手続きの課題解消に向けて、ぜひ『BizRobo!』ご検討ください。
入社手続きを効率化しコア業務に専念しよう
入社手続きを効率化することで、担当者が書類作成やコミュニケーションといった膨大な業務の負担から解消されます。効率化によって余剰時間がうまれれば、担当者がコア業務に専念できるようになるため、企業の競争力の向上にも効果的です。
入社手続きを効率化する方法として、業務フローの標準化や進捗の可視化、システムやツールの利用などがあります。特にシステムやツールを使用して電子化・ペーパーレス化に取り組めば、近年の社会変化にも対応できます。
入社手続きの一部を自動化したい場合はRPAツールがおすすめです。中でもRPAツール『BizRobo!』は、現場での定着が見込める仕組みが整っているため、入社手続きを効率化したい企業の担当者様はぜひご検討ください。
【出典】
※1・2 入社手続きに関する調査(2021年)|株式会社SmartHR
※3 電子申請・電子媒体申請(事業主・社会保険事務担当の方)|日本年金機構