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看護師の業務効率化とは?具体的な進め方と対策、改善事例を徹底解説

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日本では、出生率の低下による少子化と、65歳以上の人口が占める割合が21%超の超高齢化が同時に進行しており、生産年齢の人口減少が問題となっています。(※1)

そのような背景があり、限られた人材で最大限の効果を発揮するための取り組みとして「業務効率化」が重視されているのです。

特に看護師の業務は、高齢化の進行に伴い需要の増加が見込まれるため、人材の確保や業務の効率化が早急に取り組むべき課題となっています。

そこで本記事では、看護現場における業務効率化の進め方や、具体的な対策について解説。業務効率化に有効なデジタルツールや、活用事例も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

看護現場の業務効率化とは

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看護現場の業務効率化とは、業務における「無理・無駄・ムラ」を排除して、効率的に業務を遂行できるようにするための取り組みのことです。

業務効率化を図ることで、看護師の業務負担軽減や専門的な業務への集中につながり、質の高いケアを提供することができるようになります。

他にも、看護師のモチベーション維持・向上やワーク・ライフ・バランスの取れた働き方の実現など、好循環な環境整備にも貢献します。

看護師の業務効率化が必要な理由

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看護師の現場に業務効率化が求められる理由について、主なものを2つ挙げて解説します。

人手不足が深刻な状況である

近年、日本では超少子高齢社会による生産年齢人口の減少が進んでおり、労働人口の確保が懸念されています。

特に看護現場は、高齢化社会の進展による医療・介護のニーズ増加に大きく影響するため、より多くの人材が必要です。

「看護業務効率化取り組みガイド(※2)」によると、2016年度の看護師養成機関の定員数を基準に算出すると、2016年度の18歳人口が看護師を選択した人は「18人に1人」であるのに対し、2030年には「16人に1人」、2040年には「12人に1人」と必要とされる看護師の人員数が増加しています。

そういった背景から、将来的に必要人員の確保が厳しくなることが予想されます。

看護業務効率化取り組みガイド

(※2)

看護師の業務量が増加している

日本医療労働組合連合会が2022年に調査した「看護職員の労働実態調査(※3)」によると、1年前と比べた仕事量は「大幅に増えた」と回答したのが26.8%、「若干増えた」が38.2%と、合わせると65.0%の看護職員が業務量が増えたと感じています。

看護職員の労働実態調査

(※3)

また、時間外労働時間の質問では、規定の始業時間前の労働は「約30分」が29.4%と最も多く、終業時間後についても「約30分」が23.3%と、多くの看護職員が残業している状況です。

看護職員の労働実態調査

(※3)

そのため、限られた人数でも質が高く、職員一人ひとりが最大限の役割や能力が発揮できるよう業務効率化を行い、働きやすい環境も同時に整えていく必要があります。

業務効率化の進め方

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看護業務の効率化に取り組む際は、まず何をミッション(使命や目的)として掲げ、どのようなビジョン(展望)をもって施策を進めるのか、いま一度確認しましょう。

その上で、進めるべき取り組み過程を5つ挙げて解説します。

現状の把握

看護現場の業務効率化を図るためには、まず現状を把握し「どこに」「どのような課題があるのか」を明らかにしましょう。

具体的には、どんな作業に時間がかかっているのか、誰が困っているのかなどを担当者にヒアリングし現場の声を収集しましょう。

また、他にも業務プロセスを可視化することで、現状の業務の流れが明確になり、慣れなどから気づけていなかった課題に気づくこともできます。

課題を見つけるための現状把握ではありますが、先入観に囚われている情報収集では根本的な原因の解決にはつながりません。広い視野で情報を集めるようにしましょう。

<有効な現状把握方法>

プロセスマッピング業務フローを可視化し、業務の状況、不要な手順を把握しやすくなり、業務見直しなどの検討に役立つ方法
ヒアリング対象者から直接話しを聞くことで、業務の実態や問題点などを把握することができる
アンケート質問に対する回答形式や自由記述を通して意見を収集する方法で、ヒアリングより多くの意見を収集し傾向をつかむことができる
タイムスタディどのような業務に、どれくらい時間が費やされているのかを定量的に計測する方法(業務量調査など)

業務に関する課題の洗い出し

さまざまな視点から現状を把握した結果をもとに、改善すべき課題を洗い出しましょう。

課題は「あるべき姿と現実とのギャップ」とも言えます。なぜ解決したいのかを意識しながら検討することで、課題の提起だけではなくゴール設定もしやすくなります。

また、課題の洗い出しでは、複数の問題が挙がることもありますので「重要度と緊急性」や「解決にかかる所要時間」などの要素を考慮し、優先順位をつけるようにしましょう。

解決に向けた取り組み内容の検討

整理した課題を、どのように解決していくのか検討しましょう。

ポイントは「あるべき姿」をイメージし、現状とのギャップを埋めていくためにどんな取り組みが有効なのかを考えます。

看護業務効率化取り組みガイド(※2)では、取り組みの方向性の参考例として以下が挙げられています。

看護業務効率化取り組みガイド

(※2)

他にも取り組み事例のヒントとして、以下に挙げる課題別の方策例も参考にしましょう。

看護業務効率化取り組みガイド

(※2)

推進体制や経費の調整

規模感にもよりますが、課題解決を効果的に進めるにはプロジェクトチームを設けることをおすすめします。

そうすることで、PDCAサイクルの綿密な管理やタスク責任の所在が明確になるといった効果があるため、業務効率化の向上につながります。

また、課題解決のために設備や機器の刷新、ITツール(RPAやAIなど)を導入といった対策を講じる場合、多くの経費が必要になることも。

しかし、企業における経費はすぐに準備できるものではありませんので、必要なタイミングで必要な投資がスムーズに行えるよう、経費についてはあらかじめ調整しておきましょう。

成果の設定や実施計画の立案

効果的な取り組みを円滑に行うには、課題解決のプロジェクトを評価する「評価指標」や、どれくらいの期間でどういった結果を目指すのかといった「目標値」の立案が必要です。

立案のポイントとして、既存の現場環境や体制など、さまざまな要素を加味した上で「気合目標にならない実現可能な計画」を意識しましょう。

また、どれだけ完璧な計画でも、実際には思うようにならないケースも多々あるため、余裕を持たせたスケジュールを設定をしておくことがポイントです。

看護師業務の具体的な効率化対策とは

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看護師業務の具体的な効率化対策について、4つ挙げて解説します。

業務マニュアルの精査

業務における「無理・無駄・ムラ」を排除して、効率的に業務を遂行できるようにするための対策として、業務マニュアルの精査・更新が効果的です。

業務への慣れから、不要な手順や重複している作業が見逃されたり、古いマニュアルによりヒューマンエラーが頻発していたりする可能性もあります。

現場の業務マニュアルを精査することで、効果的な運用フローへと回収できたり、後述するデジタルツールの導入につながったりなど、さまざまな効果が期待できます。

デジタルツールの導入

デジタルツールを導入することで、業務が効率化されるだけではなく、ヒューマンエラーのリスクも軽減されるため、看護現場全体の生産性向上につなげることができます。

・業務マニュアル作成システム
・電子カルテシステム
・勤怠管理システム
・Web問診ツール
・業務自動化ツール(RPA)

中でも、取り組みやすく効果的な活動として「PRA(Robotic Process Automation)を活用した業務の自動化」があります。

RPAツール_画像

RPAはパソコンで実施している業務の自動化が得意です。勤務時間の計算支援や患者の入退院・転棟情報のまとめといった業務を自動化できるため、その空いた時間をより専門的な業務へ注力することも可能になります。

研修や勉強会の実施

研修や勉強会として外部講師を招き、専門的な知識や経験を共有する機会を設けることで、看護師自身のスキルアップだけではなく、そこで得た知見を業務効率化へとつなげることができます。

また、専門的な知識だけではなく、人間力を鍛えるようなコミュニケーションに関する研修を開催することもおすすめです。臨機応変な対応力やチーム内のコミュニケーションが円滑になるため、業務効率化につながります。

看護現場におけるRPAの活用事例

ここでは看護現場にRPAを導入した事例を紹介します。実際の現場でどのような業務効率化が行われているのか、ぜひ参考にしてみてください。

事例① 電子カルテの情報が更新されているか確認する業務

Bizrobo導入事例_電子カルテの情報が更新されているか確認する業務

某施設では、毎日合計700名以上の患者の情報を確認する作業に時間がかかっており、担当者の業務を圧迫していました。また、その中でも情報が更新されているのは10分の1程度で確認の大部分が無駄となるため、改善が必要な状況でした。

そこで、業務を自動化できるRPAを導入し、電子カルテの日付情報から更新されたデータをまとめてリスト化し担当者へメール送信するまでの業務を自動化。

その結果、電子カルテの確認時間が従来の10分の1程度となり、他の業務へリソースを注力できるようになりました。また、無駄な作業をしているという担当者のストレスが無くなり、モチベーションの向上にもつながっています。

事例② 退院サマリ達成率を監視する業務

Bizrobo導入事例_退院サマリ達成率を監視する業務

某診療所では、診療録管理体制加算Iの要件に基づいて退院サマリの作成を実施していました。

しかし、退院サマリの作成状況を確認するためには、全患者の情報を逐一確認する必要があることや、納期前になると担当者は時間に追われ、余裕のない働き方になっていました。

そこでRPAを導入し、退院サマリの未入力カルテと未入力箇所を特定し、担当医・看護師にメールで通知するようなフローに変更しました

そうすることで確認の無駄が省かれ、担当者の対応スピードの向上や納期に迫られるといったストレスから解放されました

事例③ 重症度、医療・看護必要度の算出を行う業務

Bizrobo導入事例_退院サマリ達成率を監視する業務

重症度、医療・看護必要度の算出を行う業務で100人以上の患者の明細データを目視で確認し、看護対象かどうかを判断していたため、担当者の大きな負担となっていました。

そこで、電子カルテの管理日誌メニューへのアクセスから看護必要度を算出し、経営分析係と看護部へ報告するまでの業務をRPAで自動化しました。

その結果、年間114時間の余剰時間を創出し、空いた時間をより生産性の高い業務に充てることができるようになりました

事例④ 超音波検査の所見未確認リストを抽出し、担当医に確認メールを送信する業務

Bizrobo導入事例_超音波検査の所見未確認リストを抽出し、担当医に確認メールを送信する業務

本業務には月間で15時間程度時間がかかっているだけではなく、確認漏れがあると医療事故などにつながる可能性があるため、可能な限りヒューマンエラーを削減する必要がありました。

そこで、ミスを削減できるRPAを導入し、内視鏡検査の病理結果未読リストの抽出化から、担当者へメール送信する部分までを自動化。

その結果、年間150時間の余剰時間の創出につながりました。また、確認漏れのリスクが減り、関係各所との無駄なやりとりを減らすことができています。

看護師の業務効率化には「BizRobo!」がおすすめ

BizRobo!_LP

看護現場は人手不足や業務量の多さから、患者への十分なケアができなくなる可能性があり、既存業務の効率化は喫緊の課題となっています。

そういった課題の解決には、2,800社の導入実績があり、多くの病院・クリニックにも選ばれている「BizRobo!」の導入がおすすめです。BizRobo!を活用することで、あらゆる業務を効率化できます。

ロボットとの協働で人手不足を解消

BizRobo!」は、病院やクリニックで実施している幅広い業務に対し自動化が可能なため、人手不足解消や下記のような業務量を低減することができます。

・レセプトの点検/印刷
・請求処理の自動化
・外来日報/月報の作成
・退院サマリの作成催促
・手術などの引継ぎ書作成

人が実施しなくてもよい作業をロボットに置き換えるため、担当していた看護師が優先度の高い業務に集中できるようになります。

また、時間のかかるルーティンワークからも解放されるため、モチベーション向上や離職率の低下にもつながります。

医療業界への導入実績とお客様に寄り添った伴走体制

BizRobo!」は、医療業界における豊富な支援実績があるため、業務の洗い出しと自動化対象とする業務の選定をスムーズに行うことができます。また、医療現場で使用されているロボットを実際に触って体感いただくことも可能です。

ほかにも、今までの運用実績を生かしたテクニカルナレッジや学習環境の提供、企業様のお悩みに迅速に対応できる専任体制を準備していますので、安心してツールをお使いいただけます。

まとめ

日本では「少子化」と「高齢化」が同時に進行しており、さまざまな業界で人手不足が深刻な問題となっています。

中でも看護業界は、高齢化が進むにつれ、看護需要が増えることが想定されるため、人材確保や業務効率化に取り組む必要があります。

オープン株式会社が提供する「BizRobo!」であれば、サービス品質の低下を招いている時間のかかる業務などを自動化し、即効性のある課題解決が可能です。

導入方法など不明な点は、専門スタッフが伴走サポートにて対応しますので、ぜひ一度ご相談ください。

【参考】

※1第1章 高齢化の状況(第1節 1)|令和2年版高齢社会白書(全体版)
※2 公益社団法人日本看護協会 看護業務効率化取り組みガイドを加工して作成
※3 日本医療労働組合連合会 2022年 看護職員の労働実態調査を加工して作成



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