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BizRobo! Basic

広島県 三原市

「地域づくりは人づくり」。
職員主体のRPA活用で業務改善、年9,700時間相当の余力を創出

Highlight

  • デジタル化推進の新体制下でRPA活用が加速
  • 対外的な事務を含め、職員主体の開発で効率化
  • 開発運用が完全内製化できる人材育成を目指す

広島県の三原市役所は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入を2019年に決定。RPAテクノロジーズ株式会社が提供するツール「BizRobo!」をベースとした、ソフトバンク株式会社のRPAソリューション「SynchRoid(シンクロイド)」を選定した。職員主体の開発運用体制を確立した現在では、市民から受け付けた電子申請の登録や、外部機関への情報照会など約40業務に活用し、年間約9,700時間相当の余力を創出している。デジタル化推進の専門部署設置や、職員全員が関係する作業のロボット化、全庁的な業務改善意識の高まりなどに伴ってRPAの開発依頼は年々増加を続けており、今後は開発者の育成にも注力していく計画だ。

導入背景地域づくりを支える行政のデジタル化を推進

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職員主導の一手法としてRPAを位置づけ

広島県中央東部に位置し、人口約8万9,000人を擁する三原市では「地域づくりは人づくり」との考えのもと、市役所職員のI Tスキル習得を推進。デジタル化を通じた市民サービスの向上や、交流人口・関係人口の拡大につながる情報発信の充実を目指している。 2021年4月には、前年に35歳で初当選した市長が直轄組織「デジタル化戦略課」を新設。Webサービスなどを活用して業務改善を進める庁内各部署への技術的な支援体制が強化された。

そうした活動に不可欠の存在として定着しつつあるのが、定型作業の自動化を目的に2019年度から導入しているRPAソリューション「SynchRoid」だ。
導入当初に開発や保守運用の多くを外部へ委託し、即効的な成果と活用ノウハウを獲得した段階を経て、SynchRoidは庁内で同課が主導するローコード開発の主要なツールと位置づけられるようになった。

BizRobo!を
選んだ理由
「国内での実績が豊富」「機能と操作性を両立」」

庁内での主体的運用が可能と評価

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三原市は2019年、RPA導入・保守・開発支援などの委託事業者をプロポーザル方式で公募。「価格」「機能」「職員の習得しやすさ」などを指標とした選定で、応募した4社の中から、ソフトバンク株式会社によるSynchRoidの導入提案を採用した。

これは支援内容のほか、SynchRoidのベースであるRPAツールのBizRobo!も高く評価された結果だという。具体的には「民間を含む国内での豊富な活用実績」や「多様な業務に応用できる機能と操作性の両立」を評価する意見が多かった。

実際、2021年にデジタル化戦略課がRPA活用を主導する体制となった後は、同課職員によるロボット開発がハイペースで進展。IT業界出身で、同課の実務のトップであるデジタル化戦略監を務める増田剛洋氏は、「RPAへの関心の高まりとともに庁内から開発要望が相次ぎ、現在は地場のシステム開発会社と協力して進めています」と話す。
※『SynchRoid』はBizRobo!のOEM製品

対象業務金融機関への照会業務など約40業務で活用

アナログな手法と併用し実効的な仕組みを確立

同市は現在、デジタル化戦略課による開発と、導入当初に開発支援を得て作成した「職員の通勤経路の距離測定」、メールサーバの容量を抑えるための「添付ファイルをファイルサーバに自動保存」などを合わせて、約40業務でSynchRoidを活用中だ。
職員によるロボット開発のうち「市税等の未納者対応」では、郵送で金融機関に照会した結果を手入力していた従来の手順を効率化。電子化サービス「pipitLINQ」からのCSVデータ取得や加工、システムへの登録を自動実行している。

また、電子申請ツール「LoGoフォーム」経由で受け付けた消防団員出務報酬の支払いに使用する口座情報を、SynchRoidが総合行政システムに自動登録し、支払伝票の作成まで処理することで手作業での転記、伝票作成を不要とした。
さらに電子申請の活用が困難で電話対応も追いつかない高齢者のコロナワクチン接種予約事務では、接種日を案内したはがきのチェック欄に○を記入・返信してもらい、それらをスキャン。AI-OCRの認識結果をSynchRoidでシステムに自動取り込みする方式が採用された。

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高齢者の新型コロナワクチン接種予約事務

導入効果年間およそ9,700時間のリソースを創出

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全職員対象のタスクをRPA化し認知が浸透

SynchRoidで庁内の手作業を順次置き換えて創出した人的リソースは、毎月最新値を算出して幹部会議に報告している。2023年3月現在では、年間およそ9,700時間相当に達しているという。

RPAの存在とその活用イメージが浸透し、開発依頼が盛んに寄せられる契機となったのは、職員のタイムカードを電子化するグループウェア機能の導入だった。
2021年4月、タイムカード電子化の運用開始に周辺開発が間に合わず、当面の措置として職員各自が月締め処理のために毎月データをダウンロードして所定フォルダに保存する運用でスタートしたところ、初日から改善要望が殺到。急遽SynchRoidによるロボット開発を進め、次の月締め処理の際には各職員による作業が不要となった。

増田氏は「想定外の展開ながら、『煩雑な定型作業はRPAで解消できる』と、職員全員が我が事として体感できたことが、以後大きなプラスになりました」と振り返る。

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CORPORATE PROFILE

社名
広島県 三原市
事業内容
地方公共団体
ウェブサイト
https://www.city.mihara.
hiroshima.jp/
話を伺った方
デジタル化戦略課 デジタル化戦略監
増田 剛洋 氏
同課 主任主事
中谷 祐基 氏
  • ここまでの内容に加えて下記を追加
    「今後について」
    「現場の声」
  • 印刷用PDF(フルカラー)4ページ

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