BizRobo! mini
業務増の中で残業を半分に。
「嫌々」から「楽しみ」に変わったBizRobo!の社内開発
Highlight
- M&Aで増大した業務を再構築する一環としてRPA活用に着目
- 「毎月1体ロボット開発」に、事務部門がゼロから挑戦
- RPAテクノロジーズ社の支援と実践で効果を実感、活用が軌道に
化粧品・健康食品等の卸・小売事業などを展開する株式会社フォーシーズHDは、事業拡大に伴って受注・在庫に関わる事務処理などを担う管理部門の負担が増大。パソコン上で定期的に繰り返す作業が多くを占めていたことから、こうした作業を現場主導で自動化し業務効率化が図れるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツール「BizRobo! mini」を、2020年に導入した。
導入部署ではツール提供元からのサポートも得ながら、社員が定期的な集中開発期間を設けてRPA活用のスキルを獲得。それまで残業や、翌日への作業の積み残しが生じる原因となっていた終業直前の締め処理を、BizRobo!による業務時間外でのRPA処理に置き換えた結果、各担当者の月あたり残業時間は半減。業務全体の流れがスムーズになるなどの顕著な成果が現れている。
導入背景M&Aや改組が相次ぎ、事務の効率化が急務に
現場主導で素早く展開できるRPAの導入を決定
福岡市に本社を置く株式会社フォーシーズHDは、主力商品「炭酸ジェルパック」をはじめとする化粧品等の卸・ECなどを手がける企業だ。首都圏で展開するアロマグッズを販売する「AROMA BLOOM」へ事業領域を拡大し、グループの従業員は208人。このうち通販関連部門がある福岡本社では、受注・配送・在庫の管理業務を「フルフィルメント課」の少人数で担う。
顧客接点であるコールセンターの強化を優先する方針や、M&A後の組織再編などを受け、最小限の人員で増大する業務への対応を迫られたフルフィルメント課では、しばしば残業が発生。事務の効率化による生産性向上が急務となっていた。
PC上での繰り返し作業が多く生じている同課に対し、同社の幹部は、現場主導でそれらを素早く自動化できるRPAが有効と判断。2020年10月から本格導入に踏み切った。
BizRobo!を
選んだ理由複数のクライアント型RPAを比較、機能やサポートを評価
導入初期から全社展開までのコストも優位と判断
複数のクライアント型RPAツールを対象に、同社の情報システム部部長が比較検討を行った結果、RPAテクノロジーズ株式会社が提供する「BizRobo! mini」の採用を決めた。人が張り付かなくても所定の時刻にソフトウェアロボットを自動的に起動できる「スケジュール実行機能」を標準装備するなどの機能面と並び、「業務の現場が、自ら開発運用できるようになるまでのサポート体制が充実している」点が、BizRobo!採用の決め手となった。
また同社は、スモールスタートでPC1台へのインストールから着手するRPA活用が、軌道に乗って全社展開に至った場合も想定し、初期費用のほかトータルのコストも試算。そうした段階的なスケールアップが他社製品よりスムーズに実現でき、なおかつどの段階においても実際の利用状況を反映したライセンスが適用されるBizRobo!を高く評価したという。
対象業務社内開発で売上報告・在庫管理など7業務をロボット化
「条件分岐しない単機能ロボットの使い分け」で迅速展開
社内初のRPA導入部署となった同課の3人は、BizRobo!のEラーニングを受講。さらにRPAテクノロジーズ福岡オフィスの担当者による指導や、オンラインの技術資料検索を活用してツール操作を学び、通常業務のかたわら毎月4時間前後を確保した上で、「月1体のリリース」を目標に共同でロボット開発に取り組んだ。
その結果現在では、「自社ECとモール出店の合計4サイト分の売上を毎日集計」「売上以外で生じた在庫変動をExcelの記録から基幹システムに随時反映」など、合計7つの業務でRPAが稼働中だ。
プログラミングもExcelマクロ作成も未経験だったメンバーが、RPA導入を素早く軌道に乗せられた背景には、設計の難易度が上がる「条件に応じて処理内容を自動的に変えるロボット」に代わって「条件別のカスタマイズをした単機能ロボット」を複数作成して使い分けるなど、運用面で独自の工夫もあったという。
EC受注データを各管理サイトからダウンロードし、所定フォルダに保存する作業
導入効果日次集計の自動化などで残業時間の半減を達成
「自分が楽になる」実感を得て、初心者のハードルを克服
残業が多発する原因となっていた、終業前に当日の売上や在庫変動を集計・報告する業務がRPAに置き換わった結果、従来1人あたり月20~30時間生じていた残業が、10~15時間と半減した。
スケジュール実行機能の活用で、当日中の実績を残らず反映する自動処理が翌日の始業前に完了するようになり、同課課長の堀田亜美氏は「翌朝出社してすぐ、その日の仕事を始められるようになりました。これまでは手入力と確認の2人体制で処理していたのが、BizRobo!の処理結果を確認する1人だけで済むようになったのも大きいです」と、業務全体への好影響を高く評価する。
「導入当初は大変で、目標達成のため嫌々開発していた」と明かす同課の野田貴子氏も「RPAに任せられる仕事が徐々に増え、自分の仕事を楽にできると実感するにつれて楽しんで取り組めるようになりました」と笑顔を見せる。
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CORPORATE PROFILE
- 社名
- 株式会社フォーシーズHD
- 事業内容
- 化粧品・健康食品等の卸・小売ほか
- ウェブサイト
- https://www.4cs-holdings.co.jp/
- 話を伺った方
- 情報システム部 フルフィルメント課 課長
堀田 亜美 氏
同課
野田 貴子 氏
FC事業部 事業開発課
松本 幸子 氏
- ここまでの内容に加えて下記を追加
「今後について」
「現場の声」 - 印刷用PDF(フルカラー)4ページ