BizRobo! Basic
専任チームを駆動させてRPAの内製化に拍車。業務の可視化、改善をワンストップで進める
Highlight
- RPA専任チームを編成して開発・運用・改善を一気通貫で回す
- BizRobo!主体のロボット内製で月間約530時間の余力を創出
- AI、IoT、ビッグデータとの連携も視野に普及後のフェーズを見据える
愛知・岐阜県下に27店舗のアミューズメントホールを展開する株式会社 善都。1995年には全国で初の全館禁煙店舗を誕生させ、2014年には2,100台という日本最大級のホールをフラッグシップ店としてオープン。質の高いサービスを提供するソフト面、満足度の高さとデザイン性を兼ね備えたハード面で高い評価を獲得してきた。
本社業務の効率化を経営課題としてきた同社は、将来の採用難時代を見込み、さらに働き方改革の推進も視野に入れてRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用を検討し、2017年から導入プロジェクトをスタートさせた。導入プロジェクトチームでの運用を経て、現在は専任チームへと編成を変更。ロボットの開発から運用、改善まで一気通貫で進められる体制を整えている。
ロボットはBizRobo!を中心に110体が稼働。月間530時間以上の作業から社員を解放するなど、多くの部署で大きな成果を挙げている。今後は基幹システムとロボットとの連携にも力を注ぐ。店舗のビッグデータ、AI、IoTなどとの併用も視野に入れ、他テクノロジーとの相乗効果を高めていく方針だ。
導入背景アナログな業界で次の一手を模索 業務効率化のツールとしてRPAを導入
プロジェクトチームから専任チームへ 体制変更でRPAの導入を加速
善都がRPAの導入を検討したのは、同社代表取締役社長・都筑善雄氏の着眼だ。パチンコ業界は店舗での接客サービス、監督官庁への書類提出など、いまだヒューマンリソースが重んじられ、デジタル化が進んでいない領域も少なくない。都筑氏は「少子高齢化や娯楽需要の多様化もあり、業界の経営環境は厳しくなる一方。経営のスピードアップを図らなければ生き残れない」という危機感の下、さまざまなテクノロジーに関心を寄せていた。
そこで注目したのがRPAの導入による業務効率化である。2017年にはRPAと親和性が高いと見込まれた経理部を中心にバックオフィス部門の各課、システム部門のメンバーが抜擢され、導入に向けたプロジェクトを発足させた。導入直後はRPAテクノロジーズのサポートを受けながら、ロボット作成は順調に進んだ。しかし、習熟したメンバーの人事異動により、ロボット作成の遅れ、メンテンナンスが出来ないという状況に陥った。そこで、プロジェクトチーム体制から専任チーム体制へと移行し、5日間の集中研修等のサポートにより内製化が軌道に乗りはじめた。各課へのヒアリングから業務フローの可視化、ロボット化を一気通貫で行える体制を整えている。RPA環境は順調に整備できており、対象として既に洗い出しが終わっている業務のRPA化は2019年中に完了する見込みだ。
BizRobo!を
選んだ理由サポート体制が充実したサーバー型のBizRobo!を評価し、導入が決定
複数のツールを比較検討しBizRobo!でロボットを開発
2017年からRPAによる業務効率化を模索した同社は、各種機能等も含め複数のツールを慎重に比較。デスクトップ型のツールは処理が安定しなかったため、サーバー型のツールであるBizRobo!を有力な候補として検討し、2018年に本格導入。業務部門を横断し、一括で集中的に管理できる点が導入の決め手になった。
また、RPAテクノロジーズが国内でのサポート体制をいち早く確立していたことも高い評価につながった。導入からしばらくして、進捗が遅れた状況では、RPAテクノロジーズの支援を受けてプロジェクトメンバーの5日間の集中研修を実施。ロボット作成技術のみでなく、業務フローの整備等を基本から学び、改めて業務の洗い出しを進め、RPA導入を加速させた。
導入から展開のフェーズでは他社ツールと2本立てでロボットの開発を進めた。各部署での運用を経て、ロボットの接続先となるOfficeソフト、社内システム等との連携のスムーズさ・安定感ではBizRobo!に優位性があることを実感。今後はBizRobo!を中心にロボットを開発していく方針だ。
対象業務現場へのヒアリングから業務フローを整理 可視化と並行して業務を洗い出す
本社バックオフィス部門をはじめ善都本社で網羅的な導入が進む
善都本社の各部署でロボットが活用されており、稼働中のロボットは約110体に及ぶ。効果が高かった物の一つは競合店の新台導入台数を自動集計するロボットだ。導入前は人がホームページで検索し、Excelのフォーマットへ手入力していたため、スタッフの負荷が大きかった。BizRobo!の導入にあたっては、手作業で行なっていた検索、入力作業を自動化。これまでは人により異なっていた業務フローの標準化も進めた。
ロボット開発に際してはRPAの活用に適しているExcelへのデータ転記、集計、定期メール送信などの定型業務をリストアップ。経営企画課のRPA担当メンバーが当該部署の業務をヒアリングし、業務フローを整理した上でロボットを作成するという一連のプロセスを確立した。業務フローを精査し、ロボット化するパートと人力作業のパートを明確に切り分けた。これによってロボットの構造をシンプルにし、メンテナンスのしやすさも担保している。
導入効果110体のロボットが530時間分の作業を代替し、新たな価値を創出
単純な定型業務から解放されスタッフのマインド面にも好影響
本社に導入された約110体のロボットが代替した手作業は月間で約530時間に達している。その一つである、新台の競合店導入台数集計ロボットでは月間で最大40時間相当の余力を捻出できた。
ロボット化の効果は業務の効率化、省力化にとどまらない。競合店の導入台数集計では人海戦術で集計していた時よりも多くの競合店の台数をカバー。競合の動向をきめ細かく把握できるようになり、担当部門の業務品質向上にも寄与している。
営業推進課では店舗の増加に比例して作業量も増加していたが、各店舗の売り上げ集計などの定型業務はRPAによって自動化。スタッフは、人でなければできない業務に注力でき、「単純作業から解放されて余力ができ、突発的な業務の発生にも対応できるので、気持ちに余裕が持てるようになった」といった声が寄せられている。
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CORPORATE PROFILE
- 社名
- 株式会社 善都
- 事業内容
- 遊技場の経営、不動産開発事業
- ウェブサイト
- https://www.zent.co.jp/
- 話を伺った方
- 代表取締役社長 等
- ここまでの内容に加えて下記を追加
「今後について」
「現場の声」 - 印刷用PDF(フルカラー)4ページ