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BizRobo! Basic

日本生命保険相互会社

保険事務の正確さを支えているのは、経験豊かな現場の女性。ミスをしないロボットを味方に、新たな働き方を創造していってほしい

Highlight

  • 年間5万時間の余力を創出
  • 49業務で100体を超えるロボットを活用
  • 全国支社へのデジタルレイバー派遣も開始

生命保険会社の事務部門は、年間を通して業務量の変動が大きい。中には臨時スタッフを募り、短期間で教育を行い実務配置する業務もある。日本生命では人海戦術に頼らない手段を模索する中で、PC上での定型作業をソフトウエアで代替する手法にいち早く着目。2014年、「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」という用語が登場する前から実務で活用を始めた。本格稼働の開始から4年が経過した現在、2つの保険事務部門で49の業務にロボットを活用。当初狙いとしていた事務作業の平準化を達成したほか、年間5万時間の余力を創出した。2018年からは、経理・財務等の保険事務以外の部門や、全国支社への展開も開始。ロボットによる代替で「作業単体」を効率化してきた実績を踏まえ、今後は「一連の業務全体」の最適化へと重点を移す見通しで、RPAとBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)の連携も一部で実証実験を開始した。

導入背景一時的な業務増への対応で自動化に着目

宮本氏

RPA草創期からいち早く活用にチャレンジしてきた“草分け的存在”

生命保険という目に見えない商品への信頼は、女性が9割を占める事務職の仕事に支えられている。ミスは許されず、作業内容は法改正などに伴って頻繁に見直されている。

生命保険会社では四半期決算前、特定商品の満期などで、年間を通して業務量が大きく変動する。従来は臨時スタッフの採用や残業で対応していたが、毎回未経験の臨時スタッフを、短期間で高いレベルまで教育しなければならない等、現場の負担の大きさが課題となっていた。

そこで、一時的な業務増に際して極力人海戦術に頼らなくするための手段として、PC上での定型作業を自動処理するソフトウエアロボットに着目。2010年に導入の検討を開始し、2014年12月から現場での運用をスタートさせた。

「RPA」という言葉が国内で知られるようになる前から、いち早く活用にチャレンジしてきた“草分け的存在”のユーザーとして知られている。

BizRobo!を
選んだ理由
“唯一の選択肢”として採用後、一貫して主力に

皆様

4年以上稼働を続けるBizRobo!は、ここまで原因不明のエラーに陥ったことがほぼゼロ

導入の検討を始めた2010年時点で唯一の選択肢だったRPAツール「BizRobo!」が、一貫して主力の座にある。

BizRobo!は、実行時にPCとサーバ間で通信が生じる「サーバ型RPAツール」の一種。その後登場した、処理がPC内部で完結する「デスクトップ型RPAツール」も一部の業務で併用している。

サーバ型はデスクトップ型に比べ、運用を統制しやすい一方、初期費用の負担が相対的に大きい。業務改善だけでなく、業務改革にRPAを本格的に活用しだした同社では、サーバ型のBizRobo!を使っても、費用以上の効果が得られているという。

日本のRPA草創期から稼働を続けるBizRobo!は、ここまで原因不明のエラーに陥ったことが、ほぼゼロ。「何か課題が生じても、クリアする方策が必ず見つかる信頼感がある」といい、これが主力を担い続ける理由の1つとなっている。

対象業務2つの保険事務部門の49業務でロボットを活用

一斉展開に適したサーバ型RPAの利点を生かし、デジタルレイバーのスケール化を実現

保険の窓口販売のバックオフィスで、2011年にRPAのテストを開始。2014年に本格導入し、2017年に企業保険のバックオフィスでも活用を始めた。

2018年からは大阪の「お客様サービス本部」にて個人保険のバックオフィスで活用されているほか、総務部門、資産運用部門でも採用が進み、2018年度内には100体を超えるロボットが入社予定だ。

ロボット化された具体的な業務としては、①保険の契約事務として申込情報が記載されたファイルからデータを転記し、社内システムに登録する作業、②保険金請求手続きの際に、契約者から受け付けた書類に記載されているバーコードから読み取った契約情報を社内システムへ登録する作業、③公的機関からの照会に基づいて特定の個人の保険加入状況を確認する作業などが挙げられる。

一斉展開に適したサーバ型RPAの利点を生かし、全国支社への導入も開始した。

 

システム間のデータ連動の代替をROBOに担わせる 導入前→導入後(※出典:日本生命保険相互会社)

システム間のデータ連動の代替をROBOに担わせる 導入前→導入後

導入効果業務の平準化を達成。年5万時間の余力を創出

小泉氏

夜間稼働も可能なロボットは「働き方改革」にも役立っている

2つの保険事務部門でロボットを導入した49業務について、従来人間が行っていた工数から換算すると、1年あたり5万時間相当の効率化が実現している。

定量的効果だけでなく、ロボットの活用によって繁忙期のピークが抑制され、繁閑の差を緩和できた。業務の平準化が、業務負担の軽減に大きく貢献している。導入部署からは「毎回臨時スタッフを教育して繁忙期に臨む精神的なプレッシャーから解放された」との声が聞かれている。

夜間稼働も可能なロボットは「働き方改革」にも役立っている。

たとえば、1日の受付件数を始業までに集計している部署では、ロボットに自動集計させることにより、従来職員が輪番で行っていた早出が不要となった。朝の貴重な時間にゆとりができただけでなく「せっかく来たのにゼロ件」「100件の処理を大急ぎ」という不均衡も根本から解消している。

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CORPORATE PROFILE

社名
日本生命保険相互会社
事業内容
生命保険業
ウェブサイト
https://www.nissay.co.jp/
話を伺った方
企保事務システム構造改革推進担当等
  • ここまでの内容に加えて下記を追加
    「今後について」
    「現場の声」
  • 印刷用PDF(フルカラー)4ページ

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