BizRobo! Basic
業務改善からロボット開発・運用までワンストップ。RPAによる業務改善、外販をサイクルで進めていく
Highlight
- 2013年から継続するRPAの研究、開発が業務効率化をアシスト
- IT本部が主導してロボット管理、ガイドライン策定を進める
- 業務プロセスの改善というサービスの本質に立ち、RPAの活用を模索
日本のIT黎明期から今日に至るまで、常に世の中の変化に伴うニーズに対応し、経営をITで支え続けてきた日立システムズ。全国約300カ所のサービス拠点やデータセンターといった強固なインフラで、豊富な知見と技術力によって構築された業務システムの運用・監視・保守を行なってきた。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)にもいち早く着目し、2015年から導入支援サービスの提供もスタートしている。
社内でも、2015年12月から営業バックオフィス業務、コーポレート業務をはじめとする主要部門にRPAツールの「BizRobo!」を導入。現在では社内50以上の部門で200以上のロボットが稼働し、業務で大きな成果を挙げている。多くの労働時間から従業員を解放する量的なメリットのほか、セキュリティ、コンプライアンス関連での活用は質的な業務メリットも感じているという。今後は社内のRPA環境を整備しつつ、社内運用で培ったノウハウを外販サービスに生かしていく方針だ。
導入背景いち早くRPAに取り組み、社内業務を効率化。外販サービスへのフィードバックも視野に
グループ全体でRPA浸透をめざす取り組みも活発に進む
業務システムの構築・運用・保守に至るまで、ワンストップのサービスを提供してきた日立システムズ。BPOサービスの提供やOCRなどを活用した業務の効率化により、幅広い規模、業種のお客さまを支援してきた。自動化支援の一環としてRPAにも着目しており、2013年からリサーチに着手。2015年にはBizRobo!による定型業務自動化支援サービスの外販を開始している。いち早くRPAにフォーカスした経緯から、同社は社内業務の効率化にも積極的だ。業務の効率化によって労働環境を改善しつつ、現場の運用で培ったノウハウ、知見を外販サービスにフィードバックしていくのが狙いだ。
日立システムズグループ全体のRPA普及をめざすIT本部は、コーポレート部門の業務効率化を支援すべく、2016年から導入サービスの検討を開始。BizRobo!の外販も担うコンタクトセンタ&ビジネスサービス事業部も、同年から営業バックオフィス業務の自動化に取り組み始めた。
BizRobo!を
選んだ理由国内ナンバーワンの実績、集中管理のしやすさを評価
グループを横串にする一括管理、直感的な開発性にも注目
2013年からRPAのリサーチを進めてきた同社は、さまざまな部門への導入を前提に、複数のツールを比較した。その中でも、他のRPA製品では端末を占有して処理する作業が、BizRobo!は専用ブラウザを内蔵しているためバックグラウンドで処理できる点も評価された。
グループ全体の展開を視野に入れるIT本部では、BizRobo!がサーバ型のツールである点も決め手になった。サーバ型は集中管理に優れており、業務部門を横断した一括管理ができる。ロボットの稼働状況を把握しつつ、全社レベルでの導入がスムーズになると判断した。
RPAの外販を担うコンタクトセンタ&ビジネスサービス事業部は、国内ナンバーワンの導入実績を評価。また、社内にRPA設計チームがあるため、ロボット開発のしやすさにも注目した。BizRobo!のロボット作成ツール「Design Studio」は直感的に開発できるため、導入後の運用、横展開が容易な開発環境が期待されている。
対象業務営業バックオフィス、コーポレート部門が牽引し、全事業部で活用が進む
現場では業務標準化を先導する存在としても期待
日立システムズの5事業グループでは、200体以上のロボットがさまざまな業務で活用されている。特に、BizRobo!がプレゼンスを発揮しているのが営業バックオフィス業務とコーポレート部門の業務だ。
営業バックオフィスでは「受注登録の自動化」「基幹システムから各種データのダウンロード」といった業務でロボットが活用されている。特に期待が高く、外販へのケーススタディでも紹介しているのが受注登録の自動化である。導入前はオペレーターが手作業で一連の業務を行なっていた。そこでボトルネックになったのが、約50もの項目を入力するというフローだ。繁忙期には業務が集中し、現場が疲弊。また、オペレーター個々が案件管理を行なうため、作業が属人化する懸念もあった。BizRobo!導入にあたり、手入力で行なっていたデータ作成など6工程を自動化。同時に案件管理票の標準化も進めた。
人事・調達・財務など8部門で活用が期待されたのがコーポレート部門だ。特に、同部門では全社的に働き方改革の一環として活用が期待された。研修の未受講者、長時間勤務者に向けた注意喚起メールの送信などをロボットがアシストし、全社の現場に向けてきめ細かくフォローする。
導入効果月間で約2000時間ものリソースを創出した部門も
量的なメリットだけではなく、業務品質の向上にも寄与
営業バックオフィスでは、約30体のロボットが毎月3,000件に及ぶ受注登録を自動化。月間約300時間の労働時間を削減できた。同部門では「基幹システムから各種データのダウンロード」もロボットが進めており、こちらでは月間200時間を削減。入力ミスもなく、BizRobo!導入に際して進めた案件管理票の書式統一も業務品質の向上に寄与した。業務を標準化し、属人化を解消する起点としても機能している。
コーポレート部門では26体のロボットを活用。トータルで月間約2,000時間相当の作業が削減できた。定量的なメリットだけではなく、質的な効果も大きい。あるセキュリティ関連の作業は工数がかかるため月1回にとどまっていたが、ロボットによって月4回ペースでの実行が可能になり、業務に安心・安全をもたらしている。
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CORPORATE PROFILE
- 社名
- 株式会社日立システムズ
- 事業内容
- システム構築事業/システム運用・監視・保守事業/ネットワークサービス事業/情報関連機器・ソフトウェアの販売と開発
- ウェブサイト
- https://www.hitachi-systems.com
- 話を伺った方
- 人事総務本部 ダイバーシティ推進センタ センタ長等
- ここまでの内容に加えて下記を追加
「今後について」
「現場の声」 - 印刷用PDF(フルカラー)4ページ