BizRobo! Basic
業務手順とプロセスの見える化でRPA導入効果を最大化
100体のロボットがグループ6社で安定稼働
Highlight
- 内製開発で生じた課題をBizRobo!導入で解消
- 全社プロジェクトとして運用プロセスを統制
- パートナー企業との分業でロボット開発が加速
西武グループの全企業を統括する株式会社西武ホールディングスは、2021〜2023年度中期経営計画に基づく業務改革、人手不足解消の手段としてRPAに着目。当初は各部主体で内製開発を行っていたが、様々な課題が生じたことにより方針を転換し、BizRobo!パートナーである株式会社クレオのサポートを受け、2019年12月にサーバ型ツール「BizRobo! Basic」を導入した。
全社プロジェクトとして業務手順をマニュアル化し、稼働状況をはじめとする開発・運用プロセスを徹底管理したことによりRPA活用が定着し、現在ではグループ全体で100体近くのロボットが稼働。経理部を中心に目に見える効果が現れたことで、RPAへの関心が広まり、グループ内での更なる利用範囲や適用業務の拡大を目指している。
導入背景デジタル経営実現のためRPA導入を検討
内製開発を進めるも対応工数に課題
東京・池袋に本社を構える株式会社西武ホールディングスは、西武グループの持株会社として西武鉄道をはじめとする国内46社・海外36社を統括している(2024年5月末時点)。同グループは2021〜2023年度中期経営計画において「デジタル経営の推進」を注力項目の一つとして掲げ、2018年頃より具体的な施策として、RPAで定型作業を自動化し、業務時間や人的ミスを削減することを検討。実際に本社部門でRPAツールを導入し、その効果の最大化を目指す全社プロジェクトが始動した。当初は内部統制や情報セキュリティの観点から、各部が内製開発を行っていたものの、作成・メンテナンスにかかる工数やロボット品質のばらつきといったデメリットが浮上したことで、安定したグループ展開に課題を感じるようになっていた。
BizRobo!を
選んだ理由手厚いサポートが得られる「BizRobo!」を導入
運用体制見直し・プロセス管理の徹底で安定稼働
そこで西武ホールディングスは、BizRobo!パートナーである株式会社クレオが提供する、「RPAトータルソリューション」の採用を決定した。クレオが「BizRobo! 」導入企業に対して、ロボットの作成・メンテナンスをサポートするほか、RPAの作成・運用・保守を一元管理できるプロセス管理ツール「SmartStage」が利用できる点も決め手となった。
また運用においては、経営戦略部が推進役、情報システム部がシステム面をサポートする体制を取った。これは導入初期、部門ごとにRPAを導入していたために発生した、ツールがそれぞれ異なる、稼働状況の把握ができないという問題を解消するためだという。
情報システム部でRPA推進を担当する亀坂 瑠里子氏は、「私が配属される以前からRPA活用が始まっていましたが、部門単位の開発で生じるリスクを減らし、ロボット活用を安定化させるために、使い方や注意点等を共有するセミナーを開催していました」と振り返る。
対象業務経理部のルーチンワークを大幅削減
作業のマニュアル化で業務標準化も達成
西武グループでは、RPA運用においてマニュアル作成ツール「Dojo」と前述の「SmartStage」を活用している。パソコン上で対象となる作業を行うだけで、そのマニュアルを自動作成するDojoで作業手順を明確にし、ロボットの作成・修正・メンテナンス時に「SmartStage」を用いることで、プロセス管理を徹底している。「申請から承認、作業の進捗状況まで一覧で把握できるので、運用プロセスのどこで案件が滞留しているのかすぐに把握できます」(亀坂氏)
例えば経理部では、膨大に発生していた単純作業やペーパーワークの効率化にBizRobo!を活用し、毎月月初に発生する月次業務や四半期締めなどを自動化した。亀坂氏は「ロボットを作るところから保守まで一貫してクレオに任せられるので、私たちは利用するだけ。不具合の修正も一任しています」と信頼を寄せる。
各部門で起票した伝票を経理部で確認するためのデータを作成する作業
導入効果グループ6社で100体のロボットが活躍
RPA活用が浸透し自動化ノウハウが蓄積
現在、グループ内の西武ホールディングス、西武鉄道、西武・プリンスホテルズワールドワイド、西武リアルティソリューションズ、西武プロセスイノベーション、横浜八景島の6社でBizRobo!を活用し、稼働中のロボットは100体近いという。実際に作成したロボットが150体以上ある中で、業務変更、システム変更等の影響で使用を中止したものもあるが、BizRobo!はロボットの稼働状況をモニタリングできるため、こうした具体的な数も確実に把握できている。
ロボットによる自動化がグループ内に浸透したことで、この業務はRPA化できそうといったノウハウの蓄積も進んできたという。
経理部で西武鉄道担当の課長補佐を務める吉川 智章氏は「現場としても、自分たちでロボットを作成・保守していた工数を削減できたのは非常に大きいと思います。作業マニュアルを作成しておけばロボットの作成を任せられるところや、ロボットをWeb上で実行できる点も助かりました」と語る。
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CORPORATE PROFILE
- 社名
- 株式会社西武ホールディングス
- 事業内容
- 西武グループの持株会社で、西武鉄道および西武・プリンスホテルズワールドワイド、西武リアルティソリューションズなど国内46社・海外36社を統括(2024年5月末時点)
- ウェブサイト
- https://www.seibuholdings.co.jp/
- 話を伺った方
- 情報システム部(アプリ担当)
亀坂 瑠里子 氏
経理部(西武鉄道担当) 課長補佐
吉川 智章 氏
経理部(西武鉄道担当)
吉田 一樹 氏
経理部(西武鉄道担当)
徳井 和香 氏
経理部(西武鉄道担当)
池田 亞未 氏
- ここまでの内容に加えて下記を追加
「今後について」
「現場の声」 - 印刷用PDF(フルカラー)4ページ